藤井聡太王位(竜王・名人・王座・棋聖・棋王・王将=23)が挑戦者の永瀬拓矢九段(32)に3連勝した、将棋の伊藤園お~いお茶杯第66期王位戦7番勝負第4局が20日、福岡県宗像市「宗像ユリックス」で行われた。19日午前9時からの2日制で始まった対局は、もう負けられない後手番の永瀬が踏ん張った。午後7時22分、130手で勝ってシリーズ初白星。対戦成績を1勝3敗とした。第5局は26、27日に徳島市「渭水苑(いすいえん)」で行われる。
永瀬がまたしても土俵際で盛り返した。角換わりの定跡形で後手3三銀と工夫の形をぶつけた。「力戦というか、後手に不安定な形が多い。先手はまとまっている。どれだけ対抗できるかという将棋でした」と振り返る。最終盤、かなり忙しい局面に持ち込まれた。「切り合いに持ち込んでどうかと思いました。一番難しい順をと思って指しました」。
藤井の攻めを巧みにいなし、押し返した。持ち時間各8時間のうち、115手の段階でわずか5分の藤井に対し、永瀬は1時間22分。相手の持ち時間を削り、自分の持ち時間は温存する。巧みな時間配分で乗り切った。
今年に入ってタイトル戦7番勝負ではすべて挑戦している。1~3月の王将戦、4~5月の名人戦といずれも3連敗の後に1勝した。今回も1つ返した。「次局につなげることができました。しっかり準備して頑張りたいと思います」。
過去の7番勝負で3連敗4連勝の大逆転は2例だけ。2008年(平20)、の21期竜王戦で渡辺明竜王(当時)が羽生善治現九段、翌09年の第50期王位戦で深浦康市王位(当時)が木村一基現九段を相手にそれぞれ達成している。奇跡はなるか。

