前大阪市長で前大阪府知事の松井一郎氏(61)が14日、大阪市内で本紙の取材に応じ、過去2回否決された大阪都構想について言及した。

松井氏の古巣日本維新の会は「副首都構想」を打ち出し、吉村洋文代表と自民党総裁選に出馬した小泉進次郎農相との友好的な関係をアピールしたが、新総裁には高市早苗氏が選ばれた。

維新がまとめた「副首都構想」の法案骨子には、副首都指定の要件について東京23区と同様の「特別区」を設置した道府県とあり、都構想の実現が前提になっている。

松井氏は「副首都というのは必要ですよ。東京一極集中の是正は必要」と前置きした上で「それと僕が2回負けた都構想とセットにする話ではない」ときっぱり。大阪都構想の賛否を問う住民投票は15年と20年の2回、行われ、ともに否決されている。

松井氏は「今、大阪市民に『もう1度特別区にしましょう』と言っても通らないでしょう。なぜか。今はうまくいっている。大阪府・市一体で万博も成功させた。『何で大阪市をなくしてまで都構想やる必要があるの?』となる。それを感じるのは大阪市民としては当然のこと」と住民感情に理解を示した。

将来にわたって知事、市長が同じ政党で、同じ方向性で行動できる保証はないため、決断の早さ、財源の確保のために都構想は必要との考えに変わりはないが、「僕も丁寧に説明したつもりだが、それでも負けた。上から『これが必要なんです』と説得するのではなく、謙虚にこうしましょうと訴える時間が必要」と現状での都構想の住民投票には否定的な考えを示した。