連載「鳥海高太朗の静岡深掘り」第13回は「大阪・関西万博が閉幕。静岡県からも多くの人が来場」がテーマです。月2回の連載で、航空・旅行アナリスト鳥海高太朗氏(47)が、静岡に関する身近な話題を分かりやすく解説。お得な情報もお伝えします。
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大阪・関西万博は4月13日からの半年間の会期を終えて、10月13日に閉幕した。閉幕日は万博の夜の名物となったドローンショーで、最後にサプライズで公式キャラクター「ミャクミャク」がドローンで描かれた。音声でも「ミャクミャク」がメッセージを発信する感動的な光景があった。最後は惜しまれつつの閉幕。私自身も開幕前からの取材も含めて37回来場した。
4月の開幕直後から7月中旬まで、1日あたりの来場者数は目標の15万人には程遠く、10万人を下回る日も多かった。そんな中、状況が徐々に変わり始めた。
来場者の中で楽しかったとの声が大勢を占めた。パビリオンの予約ができなくても大屋根リングの上を歩いたり、水上ショー、ドローンショーだけでも行く価値があるといった声が聞かれ始めた。迷っていたが、行く決断をした人も多かった。また、楽しくてもっといろいろ巡りたいとリピーター需要も生まれた。
結果的に、7月中旬の夏休み以降は多くの人でにぎわい、9月以降の来場者は連日20万人を超えた。入場券はあっても入場予約が取れないほどの盛況となった。日本国際博覧会協会発表によると、最終的な来場者数は2557万8986人。開幕前想定した来場者数の9割となった。前売り券は想定を大きく下回ったものの、会期に入ってからチケット販売数が伸びた。午後5時から入場できる3700円の夜間券の利用者も急増。5月7日以降、1時間前倒しの午後4時から入場可能となり、閉場する午後10時まで最大6時間楽しめた。
会場内で静岡県内から来られた方に何度かお話を聞くことができたが、新幹線や自家用車などを使って日帰りで訪れた人も多かった。また、初日はゆっくり静岡を出発。大阪市内のホテルに荷物を置いてから、夜間券で夜の万博(夕暮れの大屋根リング、水上ショー、ドローン、ドイツやチェコなどでビールを楽しむなど)を堪能。翌日は午前9時入場でお目当てのパビリオンを巡って夕方前に会場を後にして、静岡へ戻るというパターンも多かった。
「ミャクミャク」のグッズ売り上げも貢献。最終的に230億円~280億円の黒字となる見通しとなるなど、今回の大阪・関西万博は成功と言えるだろう。
○…今回の万博では静岡県内からの来場者も多く、東海道新幹線は連日混み合う状況となったが、エリア別の入場者数として、静岡県を含む中部地方からの来場者は、近畿(約67・1%)、関東(約16・4%)に次ぐ約8・7%となり、新幹線を使って静岡県内から訪れた観光客も多かった。全体の傾向としては、インバウンドは想定よりも少なく、全体の約6・1%にとどまり、日本国内からの来場者が93・9%と日本人に特に愛された大阪・関西万博となった。
静岡県関連では、6月6~8日まで静岡県ブースが設置され、静岡の自然や食の魅力が発信されたが、私個人においては、4月13日~10月13日まで常設で設置された「うなぎパイキッチンカー」は何度も訪れた。うなぎパイジェラートも大人気であったが、期間中に何度も飲んだのが「茶霞スカッシュ~静岡抹茶~」(650円)と「WAGURI TEA~和栗と静岡和紅茶」(700円)。暑さで疲れた身体に癒やされるが、茶霞スカッシュは炭酸が心地よく、WAGURI TEAは落ち着きたい時に最高のドリンクだった。
◆鳥海高太朗(とりうみ・こうたろう)1978年(昭53)7月17日、千葉県生まれ。成城大卒。航空・旅行アナリスト、帝京大学理工学部非常勤講師。航空会社のマーケティング戦略を主研究に、自らも国内外を巡りながら体験談を中心に各種雑誌・経済誌などで執筆している。静岡第一テレビ「every.しずおか」のコメンテーターとして静岡県内も精力的に取材している。

