一般財団法人「日本熊森協会」は7日までに公式フェイスブックを更新し、全国で相次ぐクマ被害をめぐり、環境省と農水省に6日、要望書を提出したことを明らかにした。クマの生育地域の実態を示しながら「捕殺で数を減らすことに偏った対策から脱却し、人とクマの生活圏をすみ分ける政策と予算化を求める」という趣旨の要望を行った、としている。
同協会は6日の投稿で「クマの出没や捕殺が全国で相次ぐ中、日本熊森協会は11月6日、環境省と農林水産省に対して『クマ出没問題に関する要望書』を提出しました」とした上で、「広大な放置人工林や地球温暖化によるナラ枯れ、昆虫類の減少、風力発電・メガソーラー開発に伴う森林伐採など、クマの本来の生息地である奥山が失われつつあることを指摘」と主張。「その上で、『捕殺で数を減らすことに偏った対策から脱却し、人とクマの生活圏をすみ分ける政策と予算化を求める』という趣旨の要望を行いました」と記した。
要望書の提出後に開いた記者会見で、室谷悠子会長が「過剰な捕殺は抑制しなければならない。人とクマとの間に距離を置くことが大事です」と述べたとも明かした。
その上で、要望書で示した主な項目として<1>クマ被害防除と追い払い体制の確立<2>捕殺中心の頭数管理から脱却し「すみ分け」へ転換<3>学校教育などを通じたクマの生態・出没背景の理解促進<4>自然共生に向けた予算措置と体制整備の推進の4点を挙げ、「当協会では、クマ問題を『人と自然の関係の歪み』と捉え、長期的な森の再生と、共存社会の実現を目指しています」と主張。「クマの問題は、クマだけの問題ではありません。森を取り戻すことが、地域の安全と未来につながります。どうか一人でも多くの方に、この現状を知っていただけますように」とも記した。
同協会の投稿には「これだけの人的被害を出してしまっている以上ある程度駆除せざるを得ないと思います」「熊にも生きる権利があります。簡単に命を奪うのはおかしいです。どうか人と熊が共生が出来る事を望んでいます」「何処に追い払うのですか?」など、さまざまなコメントが寄せられた。

