天皇、皇后両陛下の長女愛子さま(23)が27日、都内で行われた板垣李光人(23)主演のアニメ映画「ペリリュー ー楽園のゲルニカー」(久慈悟郎監督、12月5日公開)チャリティ上映会にご臨席し、映画を鑑賞した。愛子さまの到着時には、板垣と共演の中村倫也(38)をはじめ、原作者で映画で共同脚本も務めた武田一義氏、久慈悟郎監督、配給の東映・吉村文雄社長、テレビ朝日、西新社長とピーター・アデルバイ駐日パラオ大使がお出迎え。板垣と愛子さまは同い年で、戦後80年となった今、戦争の記憶を次世代へつないでいく若者として、上映会の場を共有した。仲良く談笑する場面も見られた。
「ペリリュー-」は、パラオ諸島のペリリュー島で1944年(昭19)9月から11月まで約2カ月半にわたり日本軍と米軍が交戦し、生き残った日本兵は終戦後も洞窟に立てこもり、47年4月に武装解除に応じた史実を元に、武田一義氏が描いた漫画が原作。板垣は漫画家志望の才を買われ、仲間の最期の勇姿を遺族に向けて書き記す「功績係」を命じられた21歳の田丸、中村が、同期ながら頼れる頼れる相棒の上等兵・吉敷佳助を演じ、最後まで生き残った日本兵はわずか34人の中、懸命に生きようとした2人を描いた。上映会が開かれた27日は、81年前にペリリュー島での戦いで、米軍が「作戦終了」を宣言した日だった。
武田氏が原作を描き始めたきっかけの1つが、終戦70年の15年に、愛子さまの祖父母の上皇ご夫妻が当時、天皇・皇后としてペリリュー島を慰霊訪問された報道を見て、「皇室の方々でもペリリュー島に行かれるのに、自分はそのことをまったく知らなかった」という驚きがあったことだった。24年以降、本格的な発掘・収集が進んでいるが、今でもペリリューには約1000柱の旧日本軍兵士のご遺骨があり、現在でも遺骨収集の作業が続いている。
板垣は舞台あいさつで、、史実に基づいた戦争アニメーションのアフレコについて聞かれ「まず身が引き締まる思いで、そして意義と誠実に臨みたいと思いました」と振り返った。その上で「芝居としては極力真っすぐに言葉を吐こうという事を意識しました」と述べ、戦争を語り継ぐことの大切さを訴えた。
劇場公開に先立った今回のチャリティ上映会の売上の一部を、一般社団法人日本戦没者遺骨収集推進協会と、愛子さまが24年に学習院大を卒業し、同4月1日に入社した日本赤十字社へ寄付する。上映会には上野賢一郎厚労相(60)も登壇した。
愛子さまは、これまで天皇、皇后両陛下と19年12月に「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」(片渕須直監督)チャリティー試写会、20年1月に英・米国合作映画「キャッツ」(トム・フーパー監督)チャリティー上映会、22年12月には映画「Dr.コトー診療所」(中江功監督)の地域医療支援チャリティ上映会を鑑賞している。

