立憲民主党の辻元清美参院議員は12日までに自身のX(旧ツイッター)を更新。高市早苗首相が先月7日の衆院予算委員会で、台湾有事をめぐり、存立危機事態に「なり得る」と発言した答弁内容について、事前に内閣官房が作成した答弁書には記されていなかったことを明らかにした。高市首相が「アドリブ」で発言した可能性が高まった。

辻元氏が、自身が政府に提出した質問主意書に対する回答内容を公開して公表し「やっぱり、あの答弁は高市総理の個人的見解であり、官僚が書いたのではないことが明らかになりました」とつづった。

辻元氏は11日夜の投稿で、「高市総理の『台湾有事答弁』の答弁資料が開示されました。『あの答弁は誰がつくったのか』という私の質問主意書に対し『内閣官房の作成』と閣議決定された文書がこれ」とした上で、今回開示された政府の回答内容を記した資料4枚を公開した。

それによると、当時作成された答弁案には「台湾を巡る問題が、対話により平和的に解決されることを期待する」「その上で、一般論として申し上げれば、いかなる事態が存立危機事態に該当するかは、事態の個別具体的な状況に即して、政府が全ての情報を総合して判断する」「政府としては、厳しさを増す安全保障環境の中で、いかなる事態においても、我が国の領土・領海・領空、そして国民の税名と財産を守り抜いていくため、引き続き万全を期してまいる」とある。高市首相は当初、答弁案に沿って答えていたが、質問した立憲民主党の岡田克也元幹事長とのやりとりが続く中、「どう考えても存立危機事態になり得るケース」と発言した。この内容は、公開された資料にはどこにも記されていない。

資料には、「(台湾有事という仮定の質問にお答えすることは差し控えるが)」「その上で一般論として申し上げれば」など、歴代政権が取ってきた「あいまい戦略」をにじませる内容も記されている。

辻元氏は「岡田議員は詳細に質問通告をしており、政府も従来の政府見解にそったやりとりを想定していたことがわかります」とした上で「資料からわかったことは、<1>高市総理の『戦艦を使って~どう考えても存立危機事態になり得る』という台湾有事をめぐる答弁は、官僚が作成したものではなかった」「<2>官僚作成の答弁資料では、むしろ『台湾有事という仮定の質問にお答えすることは差し控える』と、具体的なことにふみこまないよう、はっきりと書いてあった」と指摘した。

その上で、岡田氏が「どんな場合に存立危機事態になりうるのか」の問いに、高市首相はほぼ答弁資料通りに答えていることに触れながら、「しかし、『問7 存立危機事態の認定可能性を軽々にいうのはいかがなものか』に対する答弁資料(台湾有事という仮定の質問には答えない)を高市総理は採用せず、いわゆる『台湾有事答弁』が出されたことがわかりました」と、当該答弁が出た経緯をつづった。