高市早苗首相は15日、国会内で行われた党首討論で、昨年の自民党総裁選などをめぐる自身の陣営の中傷動画疑惑報道について問うた中道改革連合の小川淳也代表に対し「公共放送(の生中継)も入っているので申し上げるが、大変心外だ」と、強い調子で反論し、陣営による中傷動画作成についてあらためて否定した。
小川氏は、高市首相の政治姿勢について批判的に論じていた中で、中傷動画疑惑報道に言及。「総理が責任回避をしているのではないかという心証を振りまいた」と指摘。国会で中道や立憲民主党の議員に詳細な内容を問われた際、秘書の「陳述書」提出をもって答弁に代えるように受け取られる答弁(後に修正)をしたことに触れ、「国会って、都合のいいことを聞いてくれる場ではない。厳しい問い、批判的な角度からの質問に、誠意をもって真摯(しんし)に答えることで、政治への信頼を生み出す場ではないのか」とした上で、「高市首相の一連の対応は、内閣総理大臣の資質に疑問符がつきかねないと感じている」と、資質に言及しながら厳しくただした。
これに対し、高市首相は「国会は国権の最高機関。そこで首班指名をいただいて、内閣総理大臣を務めておりますから、国会からお呼びがあれば国会に来て、これまでも答弁をしているし、答弁書も自分でしっかりペンをしっかり入れて、相当懸命に誠実に答弁している」と主張した。
その上で「そして、公共放送も入っているので申し上げますが」と語気を強め、「一連の中傷動画疑惑という言葉を使われるのは大変心外です」と反論。「私も私の事務所も、他の候補を批判することもしてこなかった。過去3回の総裁選も、過去30年以上の衆院選でも、そういうことはしてこなかった。中傷動画などをつくることもしていない。第三者に頼むなんてこともあり得ない話」と、疑惑をあらためて否定した。
その上で「中傷動画をつくったとされる人物本人が、インターネットの番組で、高市のところから頼まれたわけではないということをおっしゃっている。私にとっては、まったく身に覚えのないことを追及されたわけで、大変心外でございました」と主張した。
疑惑が国会で追及されている間は、野党に説明不足をたびたび指摘されることもあったが、高市首相は「それでも懸命に、ご通告をいただいたことには(秘書に)確認して、答弁してまいりました」と訴えた。
提出するとしていた秘書の「陳述書」については、高市首相は特に言及せず、小川氏も質問はしなかった。

