「最高でした」。16日にソウル競馬場で行われた重賞を釜山慶南競馬場からの遠征で制したミン・ジャンギ師に内田利雄騎手の引退を伝えたところ、この言葉が返ってきた。11年8月の釜山慶南競馬場での最後の騎乗から13年が過ぎても韓国での“ミスターピンク”の評価は変わらない。

05年9月に開場した釜山慶南競馬場。それから間もない08年6月に内田騎手が同競馬場の所属で韓国での騎乗を開始した。調教師も騎手もまだまだ経験の浅い人ばかり。そこに圧倒的なキャリアの騎手が現れたのだから、レースだけでなく調教も含めて頼りにした調教師は少なくない。当時からの調教師たちにとって、その存在は今でも別格だ。

内田騎手が帰国後の12年6月から釜山慶南競馬場の所属で騎乗した藤井勘一郎元騎手は同年から重賞も勝利。テレビ番組で当時のことを「内田騎手が遠征していたので、日本人のイメージがすごく良かった。調教もレースもしっかり丁寧に乗るという地盤があった。だから(重賞の)機会をいただいた、というのはありますね」と話していた。その後に韓国に遠征した後進にも好影響を与えた内田騎手。今なお評価が変わらないのも納得だ。【牛山基康】