JRAは藤田菜七子騎手(27=根本)から騎手免許の取り消し申請があり、11日付で騎手免許を取り消したことを発表した。

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【解説】11日に行われた藤田菜七子騎手に関するJRAの説明会で、23年5月に同騎手が「厳重注意」を受けていたことが明かされた。当時、その数日前に騎手6人がスマホ関連で騎乗停止処分となったことを受け、JRAは全騎手に個別の聞き取り調査を実施。藤田騎手は同4月以前に調整ルーム内で複数回のスマホ使用を申告していた。その際の申告内容はスマホを用いてYouTube、ツイッター(現X)の閲覧のみ。そのため、JRAは藤田騎手を「厳重注意」としていた。

困惑したファンも多いはずだ。なぜ、今になって当時の「厳重注意」が表に出るのか、と。JRAの松窪隆一審判部長は「競馬施行規程上の処分に至らない指導というのが、厳重注意」と説明した。つまり、「厳重注意」は行政処分にあたらないため、名前が公表されるものではない。名前が公表されるのは、戒告、過怠金、騎乗停止、免許取り消し、関与停止、関与禁止といった、公正かつ安全な競馬に対しての注意義務を怠った者へ科せられる処分を受けた場合となる。

藤田騎手が当時、「厳重注意」の対象となったのは、スマホでのネット閲覧による通信のみだった。だが、今回の再調査によって、外部の他者とも通信を行っていた虚偽申告が判明。“二重処分”だと指摘する厩舎関係者もいたが、虚偽申告と外部との通信が、今回の裁定委員会への送付、騎乗停止という流れに至った。