30日間で3700キロをE-Bike(YAMAHA WABASH-RT)で走り切り、佐多岬~宗谷岬の日本縦断を果たした、旅行家藤原かんいち。前例のないE-Bikeによるチャレンジ。運動不足の61歳の中年男にできるのか!? 一体どんな旅だったのか!? 激動の30日間を旅日記で振り返ります。
Day14 2022/05/29
朝6時半。大津市のビジネスホテルを出発すると琵琶湖へ向かった。今日は琵琶湖の西海岸を北上して『奥琵琶湖パークウェイ(ステージ09)』を走る予定。その後は行けるところまで、できれば福井県の敦賀市内まで行けたらと思っている。
しかし今日もいい天気だ。佐多岬を出発して今日で2週間になるが、雨に降られたのは佐多岬と徳島市内だけ、天気だけは恵まれている。市街地を抜けると目の前に琵琶湖が広がった。早朝の湖、風が爽やかで気持ちがいい。湖に近い県道を福井方面へ向かってひた走る。今日は日曜日ということもあり、ビワイチ(琵琶湖一周サイクリング)を楽しむ自転車と何台もすれ違う。
国道477号を超えると、琵琶湖の幅はさらに広くなった。対岸が徐々に霞んで見えなくなるほど、とにかく大きい。湖畔には湖水浴場あり、公園あり、田園風景あり、変化に富んでいるため飽きることがなかった。琵琶湖の中間あたりにある、近江舞子。浜には松林と白い砂浜が広がり、琵琶湖八景の1つにもなっている。
その近江舞子にあるゲストハウス『ジェイホッパーズ琵琶湖』で友人がキャンプ中とメッセージが来ていた。立ち寄ると世界をオートバイで走った仲間、稲川さんや斎藤さんなどがキャンプを楽しんでいた。みんなに会うのは7~8年ぶりになるだろうか、相変わらず元気そうだ。実はこのゲストハウスのオーナー飯田さんもユーラシア大陸横断した旅仲間。本当はここに泊まりたかったが、時間と距離が合わずたどり着けなかった(笑)。夜を一緒に過ごせなかったのは残念だが、くだらない冗談を言い合ったり、近況を伝え合ったり、短いながら楽しい時間を過ごすことができた。
友人に会ったことでスイッチが入ったのか、その後はいいペースで進んだ。琵琶湖北部へ来たときは必ず訪ねているのが『白髭神社』。近江の厳島と呼ばれる、近江最古の大社で、延命長寿・長生きの神様。湖上に立つ鳥居が有名。30年前位から何度か来ているが、年々参拝者数が増加、今回行くとついに、鳥居を撮影するための展望台までできていた。
次に向かうのは、今日のメインイベント『奥琵琶湖パークウェイ(ステージ09)』。国道を離れ湖畔の道へ入ってゆくと古い家並みが多くなる。昔、日本海からの物資を大津へ運ぶ水運の中継地点だった今津。問屋、旅籠(はたご)等などが軒を連ね、その面影をいまでも見ることができる。タイムスリップした気分で進んでいくと、眺めのいい湖畔道路に出た。さらにペダルを踏むといよいよ『奥琵琶湖パークウェイ』が始まる。
かつては有料道路だった全長18.8キロのドライブロードは、春は桜、秋は紅葉が美しいことで知られている。今の季節はグリーン一色だが、それはそれで空と湖のブルーとのコントラストが爽やかで気持ちがいい。しばらく傾斜のきつい上り坂が続くが、アシストがあるE-Bikeなら、それほど息も荒くならずに上って行ける。普通の自転車だとペダルをこぐのに必死で、周りが見えなくなるけど、E-Bikeなら景色を楽しみながら体も動かすことができる。旅とは相性バッチリな乗り物だ。
坂を上ったところに駐車場と売店、つづら尾展望台があった。休日を楽しむファミリー、ライダーで大にぎわい。せっかくなのでトイレ休憩。少し体を休めてから再び『奥琵琶湖パークウェイ』を走る。しばらく進むと道は下り坂になった。時々、琵琶湖がチラッと見えるが、基本あまり展望はよくないので一気に下った。
国道8号に入ると日本海方面へ。福井県の敦賀市内に着いたのは7時少し前。このまま北へ進んでも安いホテルはなさそうなので、市内でビジネスホテルを探すことにした。直接宿へ行くよりも予約サイトを経由した方が安くなるので、スマホで検索。駅の近くにある『ビジネスホテル山形』が良さそうなので、すぐに予約した。
ところが、着いてみるとビルの一部がホテルで、自転車の置ける場所がない。これは困った。ホテル選択では自転車の保管場所を重要視していたのを、すっかり忘れていた。盗難を考えると歩道駐車は避けたい、どうしよう。頭を抱えながら2階の受付へ。対応してくれたのは人のよさそうなホテル経営者さん、ダメモトで相談をしてみると受付の横へ置いていいと言う。ここなら室内だし、受付の人もいるので安心だ。ありがたい。臨機応変な対応、心遣いに感謝する。長い旅をしていると、こんな小さな思いやりがうれしい。
■日付:2022年5月29日
■走行距離:127.2km
■ここまでの総走行距離:1,698km
■ルートマップ













