
- 「子供置き去り、救出」はアメリカでも多くのメディアが大々的に報じました
ショッキングな事件として報道
北海道で小学生の男の子が「しつけ」として両親に山中に置き去りにされたニュースが、アメリカでも大々的に報じられていますが、行方不明になってから6日後に奇跡的に発見された美談としてではなく、どちらかというと親が子供を山の中に捨てたショッキングな事件として扱われています。というのも、その背景には日米の文化や「しつけ」に対する考え方の違いがあります。
「しつけ」ではなく「虐待」となります
カリフォルニアでは12歳以下の子供をたとえ自宅内であったとしてもひとり(または複数)でおいておくことは法律で禁止されています。日本では考えられないことですが、子供だけでお留守番をさせただけで、保護者は「児童虐待」の罪に問われてしまうのです。映画やドラマではよく、両親が出かけている間、ベビーシッターが子供の世話をするシーンが登場しますが、これはそんなアメリカならではの事情があるからなんです。
自宅での留守番も禁止なのです
自宅での留守番も禁止と言うことは当然ながら、スーパーなどに買い物に行った際に車の中に寝ている子供を短時間でも置き去りにするなんて言語道断。おそらくその場ですぐに通行人から通報され、即刻逮捕されます。そんなアメリカでは、当然ながら「山の中に子供を置き去りにした」と言うのは犯罪行為に当たるので、「しつけ」と言う日本の感覚はまったく理解されません。

- 「男の子が発見された」と報じるCNNニュースの画面
大半のメディアが「Punishment」使用
例えば、CNNニュースのタイトルは、「Missing Japanese boy left in woods as “punishment”(日本人の男の子が罰として森に置き去りにされる)」となっており、どちらかというと罰を与えるために怖い森の中に置き去りにしたというニュアンスになっています。さらに、山には熊が出没すると言う報道もあり、「そんな危険な場所に置き去りにするなんて信じられない!」と言うのが、ニュースを聞いた人たちの率直な感想です。他のメディアも似たり寄ったりですが、ほとんどが「Punishment(罰を与える。懲らしめる)」と言う表現を使っています。日本で言うところのしつけには、「discipline」と言う言葉がありますが、今回の報道ではこの単語を使っているメディアはほとんどありません。
子供を守るための厳しい法律
日本に比べると犯罪が多いことも理由のひとつにあると思います。誘拐や性的暴行だけでなく、銃社会のアメリカではいつどこで事件に巻き込まれるか分かりません。犯罪から子供を守るために屋内外問わずに子供だけで行動をさせてはいけないことが法律で決められているんです。そのため、日本のように小学生の子供たちが送り迎えなしに単独で通学したり、保護者なしで外出したり、公園で遊んだりすることはアメリカでは考えられないことです。日本ではごく当たり前のことでも、アメリカではとんでもない事態になることがあるので、日本人も注意が必要です。
日本人観光客が逮捕の例も多数
例えば、ラスベガスを旅行中に日本人観光客が子供を寝かしつけて夜中に夫婦でカジノを楽しんでいたところ、起きてしまった子供の泣き声で通報されて逮捕されたなんてこともよく聞きます。アメリカで子育てする方は気をつけましょう。(米ロサンゼルスから千歳香奈子。写真はニュース報道の画面から)

