北京五輪女子カーリング日本代表ロコ・ソラーレの初の決勝進出を記念して19日、東京・築地場外でカーリングをイメージしたメニューが試作された。

「築地ペッパーズカフェ」では標的となるサークルを模した「もぐもぐピザ」を試作した。

18日準決勝スイス戦をテレビ観戦していた同店社長の岩瀬優子さんが「もう、感動して泣けて泣けて。藤沢さんが前日のスイス戦で負けて泣いたけど、準決勝ではなんか涙をこらえていたようにも見えて、ああ、思い出しただけでも瞳が潤んできちゃう」と、そのあふれる思いをピザに投入したという。

サークルの外輪はアシタバペースト、白い部分にはチーズを敷き詰め、トマトペーストを中央に配置した。黄色のストーンはアサリを3つ重ねたものを3カ所に置いて、はじき飛ばした赤いストーンは輪切りにしたチョリソーで表現した。

サークルの十字のラインは、焼き上がった後に生コショウを散りばめた。その場にいたお客さんと食べてみて「黄色のストーンのアサリがもっとあってもいいね」「3つじゃなくてロコのメンバーが5人だから5個がいいね」「そだね」などと正式販売に向けて改良点を検討した。

「因縁の英国ですもんね。ここまできたら勝ってもらいたいけど、でも、ロコのみなさんにはいろんな勇気をいただいた。だから、銀でもいいの。いつものように明るくプレーしてほしいです」と岩瀬さんはまた涙ぐんだ。

「もぐもぐピザ」は1枚1000円で、同店は日曜も営業しているため20日から2月いっぱい「ロコ・ソラーレ決勝進出記念」(決勝の結果次第で名称変更あり)として「1日限定5枚ぐらい」(岩瀬さん)焼いていく予定だ。

一方でサークルを攻めていくストーンのメニューも登場した。1964年東京五輪の前年となる63年春に開業した東京・築地場外「東都グリル本店」(渋谷幸弘代表=66)ではカーリングのストーン級オムライス(1200グラム)を明日21日から期間限定でメニュー化する。

五輪中継はダイジェスト版のニュースを見る程度だが「ほぼ毎日目にするからさすがに女子カーリングは気になる。応援の意味も込めて26日までの限定メニューにしてみた」と渋谷代表はつぶやいた。

オムライスはどんなに大きくてもフライパンの中で調理を完結させるのが東都グリル本店のこだわり。通常は卵1個だが、ストーン級は3個を溶いて熱したフライパンに広げる。3人分のケチャップライスを半熟の卵の上にのせて、フライパンに大皿をかぶせてひっくり返した。

「大皿にケチャップライスをストーンの形にしてその上から薄めの玉子焼きを乗せる方がきれいかもしれないけど、オムライスとしてはちょっと違うなぁ」と渋谷代表は腕組みをした。試作ではケチャップで「金!!」と書いたが「お店で提供するときには何もせずにケチャップをお渡しして、お客さんの好きな言葉をケチャップで書いてもらいますよ」と笑った。

ストーン級オムライスは、北京五輪の開催年に合わせてサラダ付きで2200円。「大きい皿が5枚しかないから」1日5食限定とした。【寺沢卓】