【パリ6日(日本時間7日)=竹本穂乃加】世界ランキング1位の開心那(15=WHYDAH GROUP)が、21年東京五輪に続く銀メダルに輝いた。

45秒間で技を自由に演技する「ラン」で3回の試技を行い、最高得点で競う方式で92・63点をマーク。東京五輪金メダルの四十住さくらと達成した日本勢ワンツーフィニッシュとはならなかったが、2大会連続の表彰台は成し遂げた。世界ランク5位の草木ひなの(16)は69・76点の8位。四十住は予選敗退に終わった。

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開は、演技を終えると両拳を突き上げた。運命の決勝3本目。暫定首位につけるアリサ・トルーと手を握り合う。悲願の金にはわずかに届かなかったが、92・63点で3位から2位に浮上。納得した表情で笑った。

強さの秘訣(ひけつ)は、安定感と独創性だ。関係者が「流れるような一筆書き」と表現するように、どこから写真を撮っても“映える”スケートが持ち味。競技を始めた5歳から、北海道苫小牧市の練習場に通い詰めて基本の反復練習を重ねた。コーチ役は母美奈子さん。経験者ではなかったが、一緒に動画などで研究を重ねる姿は10年間変わらない。その結果が、安定した高いメーク(成功)率へとつながっている。

世界で結果を残してきたが、口にする言葉は変わらない。「テレビで見ている人が『スケートボードってすごく楽しそう』と思ってもらえるようなプレーがしたい。唯一無二の誰とも被らない自分のスタイルでプレーする」。パークは空中に跳び上がって回転する「エア」が見どころの1つだが、開はコースの縁などにトラックを当てて滑走する「グラインド」系の技を得意としており、他のスケーターとは一線を画す存在。「自分はエア系よりもグラインド系が好き。そこを攻めて誰もやってないことをやりたい」と貫いてきた。

東京五輪後、身長は約22センチ伸びて170センチになった。体重も増加。スケートボードは体重のかかり方など繊細なバランスが鍵を握る。そのギャップに苦しむ選手が多い中、「身長や体重が増えてスピードが出しやすくなった」と体の変化を前向きに捉え、「大きいところで技をかけやすくなった」とさらなる成長につなげてみせた。15歳はこれからも、己の道を貫き通す。

◆開心那(ひらき・ここな)2008年(平20)8月26日生まれ、北海道苫小牧市出身。5歳で競技を開始し、小5の時に日本選手権制覇。東京五輪では日本人史上最年少メダルとなる12歳11カ月で銀メダルを獲得。23年世界選手権で優勝し、世界ランキング1位でパリ五輪に出場。南国好きの母が付けた名前の由来は「ココナツ」。身長は東京五輪から22センチ伸びて170センチ。血液型O。