冬季オリンピック(五輪)の華と称されるフィギュアスケートは9日の団体男子ショートプログラム(SP)で幕を開けました。今日11日以降も競技が続々と控えるなか、今大会から日本のテレビ放送で新たに採用されたシステムに着目します。より選手の滑りの良しあしを分かりやすくするための取り組み。キーワードは「信号」。日刊スポーツの公式キャラクター、ブル男が解説します。
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-今回から新しくなったテレビ映像って?
ブル男 画面の左上に表示される四角い色だね。演技が進むごとに色が点灯していく。まるで信号機だけど、緑=加点、赤=減点、黄=審議、×=ミスを示しているよ。色だけ見れば、演技の成功、失敗が一目瞭然な試みだね。
-数字もあるね
ブル男 ジャンプ、スピン、ステップなどの各要素の技術点の合計だね。会場にいる審判が評価した数字がリアルタイムに加算されていく。通称「技術点カウンター」だ。ソチ五輪後から始まったシステムの改良版だね。
-そもそも技術点はどうやって決まるの?
ブル男 各要素について、9人の演技審判が7段階(+3~-3)で評価を下す。その最高点と最低点を除いた平均を各要素の係数にかけて、各要素のGOE(出来栄え点)が決まるね。プラスなら緑、マイナスなら赤で、出来が分かりやすいでしょ。黄=審議は、演技後に映像でジャンプの回転不足などを判定するための保留。×=ミスは、4回転の単独ジャンプが2回転になった時に0点になる場合などで、赤よりも手痛いね。複雑な採点方法を知らなくても、緑が増えれば得点も「進む=伸びる」、赤なら「止まる=伸びない」だ。
-四角の数は何?
ブル男 要素の数で、ショートプログラムなら7個、フリーは最大13個。緑だけ並べば完璧な演技になるよ。
-最終的な得点はどう決まるの?
ブル男 演技中に表示される技術点は、各審判が演技中、後にも修正するので、最終的には多少異なるけど、目安としては十分。表現力などを評価する演技構成点を技術点に足すよ。「信号」が全てではないけど、簡単に楽しむにはもってこいだね。
-演技する要素の順番も分かるの?
ブル男 テレビリモコンの「d」ボタンを押してみて。9日の団体戦を放送したフジテレビでは、各選手ごとにジャンプ、スピンなどを、どの順番で跳んでいくかが表示されていたよ。
-選手はこの通りに演技するの?
ブル男 ほとんどの選手はそう。ミスなどで変更しないといけない場合も出てくるが、全く違う演技をすることはないね。
-放送局で違うかな?
ブル男 各局が趣向を凝らした工夫をしてくると思うよ。「d」を押して、左上の「信号」と照らし合わせて見るのがおすすめだね。