スタンドの「ギンガ・コール」に乗って、棟朝銀河(22=慶應義塾)が宙を舞った。

 予選7位、同8位から演技する決勝で2番手だった。59・535点をマークすると、5人終了時点でもトップをキープ。最後の3人に抜かれたものの、4位で初舞台を終えた。

 「うれしいか、うれしくないかと聞かれたら、うれしくないです」。メダルに迫った喜びよりも、メダルを逃した悔しさが口をついた。難度得点18・0は、3位の高磊(中国)に次ぐ高難度。しかし、演技得点が伸びなかった。「ミスもあったし、姿勢減点もされている。力を出し切っての4位じゃないのが悔しい」と言った。

 それでも、可能性を感じさせる4位。2大会連続で4位に入ってきた日本チームで「ギリギリのところは守れたかな」と笑った。

 初めての五輪は「あっさり終わった」と話し「やっぱりオリンピックは見ていた方がいい。ディズニーランド的な場所だと思っていたけれど、興ざめですね」とまで言った。もっとも、貴重な経験で夢の場所が現実になったのは確か。「4年後には確実にメダルに届くと確信できた。東京は金メダルを狙います」。日本トランポリン初のメダル獲得に向けて、力強く話していた。