女子レーサーの素顔に迫る「ビューティフル・ボートレース」。今回は村上奈穂(27=広島)を紹介します。愛くるしい笑顔と、はつらつとした振る舞いがセールスポイントで、ピットのムードメーカー的な存在です。レーサーとしては、まだまだ伸びしろがいっぱい。底知れない可能性を秘めています。デビュー7年目の元気娘が、強い気持ちを持って一層の飛躍を誓います。

村上奈穂
村上奈穂

-ボートレーサーになろうと思ったきっかけは

村上奈穂(以下村上) 高校2年のとき、たまたま父と一緒にテレビで女子王座(現・レディースチャンピオン)を見ていて「なったらどうだ」と言われたことです。

-それまで憧れた職業は

村上 子供のころからスポーツ選手、とくにバスケットの選手になりたいって。でも身長が低いし、諦めかけてたときにボートレースと出会った感じです。

-どんな子供だった

村上 小学校の低学年までは習字やピアノなどをして、お嬢さまのように育てられました。それが4年生でバスケットを始めてから180度変わりました。長かった髪の毛をばっさり切って、男まさりの少女になっちゃいました(笑い)。

2歳の誕生日を祝って(提供・村上奈穂)
2歳の誕生日を祝って(提供・村上奈穂)

高校時代のバスケット仲間と(前列右から2人目が本人)
高校時代のバスケット仲間と(前列右から2人目が本人)

-デビューから7年目。これまでを振り返ると

村上 レーサーになれたことで満足してる訳じゃないけど、成績が良くならない。すごく遠回りしている感じです。このままじゃ駄目、って言い聞かせています。もっとアグレッシブなレースをやりたいですね。

-オフの過ごし方

村上 全くの無趣味なんですよ。本当、家でのんびりすることが多い。しいて言えば、同期の高橋悠花(29=岡山)と電話やインスタライブで話をすることが多いかな。その日にあった出来事からレースのこと、恋バナまでいろいろ。延々としゃべってますね。レースの開催中は選手宿舎で編み物をやったりしてます。

同期の高橋悠花(左)前原哉(右)と楽しく飲んでます
同期の高橋悠花(左)前原哉(右)と楽しく飲んでます

帽子とマフラー、コースターを作りました(提供・村上奈穂)
帽子とマフラー、コースターを作りました(提供・村上奈穂)

-今後、やろうとしていることは

村上 実は内緒にしてたんですけど…。フィットネスクラブに行って筋トレを始めようと考えてます。もともと筋肉質なんですが、筋肉の質が最近変わってきたような気がします。それで下半身の強化も含めてやろうと思ってます。

-今後の目標

村上 まだ大きいことはいえないけど、まずはA級に上がりたい。そのための準備をしっかりしなければと思っています。そして、しっかり実力を蓄えて女子の大きなレースで結果を残せるようになりたいです。

-最後に、ボートレースの魅力を

村上 エンジン音だったり、ガソリンやオイルのにおいと女子のイメージとはかけ離れた世界だけど、すごくやりがいのある職業だと思ってます。ぜひ、レース場に見に来てもらいたいし、それで「私もレーサーになりたい」って思う方が1人でもいてくだされば、ものすごくうれしいです。

※次回は8月11日更新予定

◆村上奈穂(むらかみ・なほ)1993年(平5)1月13日、島根県益田市生まれ。益田翔陽高校を卒業後、115期生として14年11月に宮島でデビュー。16年3月の宮島で初勝利。今年の獲得賞金は725万8340円(7月7日現在)。156センチ、48キロ。血液型AB。