【藤代信也・オールガールズこう買う】
ミッドナイト競輪は無観客施行だから、通常なら競輪場では観戦できない。
しかし、2015年12月11日の小倉ミッドナイト最終日は、業務が絡んで現地に立つことができた。それでもスタンドには入れない。舞台裏でレースを見守った。
この時の開催はオールガールズ。しかも、史上初の「6レース制・1トーナメント」で行われていた。ガールズケイリンの節目にジカに接して、異様に心拍数が上がったことは覚えている。
好脚ぞろいの出場メンバーから決勝へ進んだ7人のうち、小林優香を筆頭に最強世代の106期が3人。新人108期は8人全員が予選敗退した中、ガールズを創世記から支えてきた1期生=102期のNO・1中村由香里と卒業記念クイーン・加瀬加奈子がファイナル入りしたことには、感服するしかなかった。
小林が断然人気を集めたが、レースでは終始後方に置かれて苦戦。もがき合う加瀬と高木真備を、中団から山原さくらがまくって中村が追走した。山原と中村に、後方からまくり上げた小林が迫り、直線は3車で横一線。
山原が押し切るかに見えたゴール寸前で、中村が見事に差し切り優勝した。タイトル戦さながらの好勝負。大本命や若手を蹴散らし、高配当を演出した中村は「“初代女王”ですね」と破顔一笑、胸を張っていた。
あれから8年、ガールズケイリン発足から11年。オールガールズは最高峰のG1へと進化した。十年一昔の思いが巡る中、いよいよ節目のヒロインが誕生する。
過去に松戸で行われたガールズのタイトル戦は、ガールズケイリンフェスティバルで14年に小林優香、18年に石井寛子、ガールズケイリンコレクションで15年に地元の石井貴子、16年に高木真備、19年に児玉碧衣が栄光を手にした。
同じ選手は勝っていない。再び新女王が名乗りを上げるのだろうか。
◆12R:決勝 メンバーが出そろった時点では、絶好調のナショナルチーム2人のどちらを軸にするか、甲乙つけがたく迷った。
今朝、松戸市の自宅で起床して外を見ると天気は雨。予報では、夜まで降ったり止んだりだという。
しかも、出勤途中に松戸競輪場の近くを通ると、風が少し強い。とたんに思考回路はリセットされた。
佐藤水菜も太田りゆも強烈ダッシュを持ち味としている。バンクコンディションが悪くなれば、威力を削がれるのではないだろうか。
ますます迷いが出て、消去法に入ってみた。これだけ機動型がそろい、しかも実力差が小さいとなると、ひとまず的を絞ってから動きそうな久米詩、外の両者は戦いづらそうだ。
となると、尾方真生の無欲の先行が怖くなる。ただ、尾方を知り尽くしている同門の児玉碧衣が黙ってはいるまい。
児玉は尾方とのもがき合いなると苦しいが、準決のように早めでもタイミング良く出切ってしまえば、勝機を見いだせるのではないだろうか。
その準決は、12Rで1周を駆けて上がり10秒0だった。1角あたりで仕掛けた10Rの太田りゆと同タイム。久米詩と1着同着ながらも、出来は決して悪くない。
悪天候なら、国内での出走が少ない代表組よりも経験は断然豊富。2021年に雨の松阪ガールズケイリンコレクション制覇という実績を思い出した。
既にガールズグランプリ出走権を得ているとはいえ、少しでも賞金を多く稼げば、選考順位を上げ、車番が内側となる可能性が高まる。
年末の大舞台で1番車。これをモチベーションに、児玉が2冠目のゴールを駆け抜ける。2着候補は佐藤ら4車で、3着候補は総流し。正午時点でのオッズを見る限り、元は十分に取れそうだ。
3連単(2)-(1)(3)(4)(6)-全。
(ニッカンスポーツ・コム公営競技担当)





























