オールドルーキーの寺師幸成(32=鹿児島)は、覚悟が違う。

高校卒業後に10年勤めた会社から昇進の話が出ると「これを受けたら一生サラリーマンになる」と思い悩んだ。

「趣味でロードバイクに乗っていた。パンク修理に行った店が、たまたま内村豪さん(67期、15年6月引退)のお店だったんです」。そこで競輪を知り、昇進のオファーを蹴って、この世界に飛び込んだ。

まだ競輪の自転車に乗って2年余り。「経験も足もない。だから死ぬ気で頑張ります」。予選8Rは、がむしゃらに前前に攻める。