犬伏湧也(31=徳島)が悲願のG1制覇を果たした。最終ホーム6番手からスパートの石原颯を追い、バックから自力まくり。3角で先頭に立ち押し切った。2着は真杉匠の番手から発進した吉田拓矢。吉田追走の守沢太志が3着に入った。犬伏は優勝賞金7100万円(副賞含む)を獲得するとともに、年末のKEIRINグランプリ2026(GP、12月30日・いわき平)初出場を決めた。

ついにやった! 四国の大砲が、8回目のG1ファイナルで、ビッグタイトルをつかんだ。「信じられない。本当にうれしいです」。ファンの大歓声を浴びて笑顔を隠し切れない。最高の舞台で大仕事をやってのけた。

過去7度のG1決勝では、自分のミスで悔しさを味わったこともあった。仕掛けられずに終わった昨年の寛仁親王牌、そして今年の全日本選抜。ラインに迷惑もかけた。それでも、仲間からの信頼は厚かった。地元勢が3、4番手を固めてライン4車。前を任せた石原颯は、想定と違う展開になってもラインのために無理やり仕掛けた。「石原がしっかりとスピードを作ってくれた。あとは自力を出して、前団をのみ込めるかなと」。最終バックからは自力に転じ、番手発進の吉田拓矢をあっという間にかわした。まさに完勝だ。

四国、そして徳島勢のG1制覇は、師匠の小倉竜二が勝った06年の競輪祭以来20年ぶり。「師匠の次に勝てて良かった」と子供のような笑顔で喜んだ。地元地区のビッグレース。ファンにも仲間にも、最高の形で恩返しができた。

25年に繰り上がりでS班を経験したが、これで正真正銘のトップ選手の称号を得た。「やっと自分の力で勝ち取れた。ここからが本当の勝負。中四国から1人でも多く、連れていきたい」。GPの権利を得て終わりではない。次は自分が引っ張っていく番。喜びとともに、責任感も芽生える優勝となった。