愛される選手だと言っていい。全国高校サッカー選手権大会で活躍した、世代NO・1ストライカーの神村学園(鹿児島)FW福田師王(しおう、3年)のことだ。福田と2トップの一角を担ったFW西丸道人(みんと、2年)が、先輩の素顔を明かしてくれた。

「面倒見のいいお兄ちゃんという感じで、いつも良くしてもらってます。ご飯に連れて行ってもらったらおごってもらえるんですよ(笑い)。兄弟みたいな感じです」

福田の好物はカルボナーラ。他にも焼き肉やオムライスなどを後輩にごちそうした。しかも、努力家だという。西丸は「朝、学校が始まる前に筋トレルームを使えるのですが、師王さんは(電車の)始発で行って毎日トレーニングしてました。夏が終わってからは自分も誘ってもらって行くようになった」と明かす。福田は人目につかない汗も流してきた。慕われる理由の1つだ。

4日、準々決勝の青森山田戦では、1-1の後半20分に決勝弾を決めた。試合終了の瞬間にGK広川豪琉(3年)が、ゴール前から一目散にセンター付近にいた福田に駆け寄った。信頼されているからこその光景だったように思う。

準決勝を控えた練習日。両腕を組み、ドヤ顔で仁王立ちするフランス代表FWエムバペのポーズを、チームメートと“予行演習”している姿があった。「師王さん、もっとこうしてくださいよ」。和気あいあいとゴールパフォーマンスについて話していた。福田の周りには人が集まる。調整が終わると、神村学園はランチタイム。コーチが「おかわりいる人?」と声をかけると、真っ先に「はい!」と元気よく手を挙げた。福田を見ていると、すがすがしい気分になる。

今大会はベスト4で敗退したが、3ゴールで得点王(ほか4人)になった。今後はドイツ1部・ボルシアMGに加入する。高卒では異例の海外挑戦に「僕が成功例を作りたい。成功しないといけない」と意気込んでいた。ありのままの福田師王で輝いてほしい。【只松憲】