なでしこの若きスピードスターのワールドカップ(W杯)行きに黄色信号だ。女子W杯フランス大会(6月7日開幕)前最後のリーグ戦となった、なでしこリーグ第9節が19日、長野市内などで行われ、日テレの日本代表FW植木理子(19)が試合中に右膝を痛め、担架で運ばれて途中交代となるアクシデントが発生した。

後半17分、植木が味方のロングボールに抜け出そうとすると、すぐに右足を引きずるようなしぐさをみせてピッチに座り込んだ。対戦相手だった長野の日本代表FW横山が駆け寄ると、すぐにベンチへむけてバツ印を送った。

試合後、植木は松葉づえをついてミックスゾーンに姿を見せ、問いかけには「大丈夫です」と気丈に答えた。明日以降に都内に戻って精密検査を受ける予定で、永田監督は「画像を撮ってみないと正式なところはわからない」と話した。

この日は日本代表の高倉監督も視察に訪れていた。植木は昨夏のU-20W杯フランス大会の優勝メンバーで、日テレではチームトップクラスの俊足を武器に主力として活躍。W杯へ臨む日本代表にもチームメートの18歳のFW遠藤と共に、わずか2人のみの10代選手として選出されていた。22日に始まる代表国内合宿まであと3日。同じく視察した日本協会幹部は「バッドニュースであることは間違いない」と表情を曇らせた。【松尾幸之介】