マンチェスターCに所属するアルゼンチン代表DFマルティン・デミチェリス(35)が、賭博に関する違反でイングランド協会(FA)から処分を受けることになった。
FAの発表によると、同DFは今年1月22日から28日にかけて、FAが賭博について規定した「ルールE8」を計12回、違反した疑いがあるという。デミチェリスには4月5日まで、異議申し立てを行う権利がある。
ルールE8とは、選手たちにサッカーについての賭けを禁じる協約のこと。自分が出場している試合や、参加している大会への賭けはもちろん、間接的に結果に影響を与えることができる試合についても賭けることを禁じている。
また友人に「どのチームに賭けた方が良いか」という指南もしてはいけない。自分のチームの内情を暴露して、多くのブックメーカーが提供している「マンチェスターUの次期監督は誰だ」のような賭けに勝つように仕向けることもダメだ。
簡単に言えば、サッカー選手はサッカーに関する賭博は一切できないし、少しでも関わってはいけない、ということなのだ。
翻って日本はどうだろうか。プロ野球界は開幕直前に賭博問題で揺れに揺れた。
野球の試合に賭けていた一部の選手たちは言語道断だが、その後「声出し」の問題も明るみにでた。試合前の「声出し」にからみ、勝敗によって選手間で金銭のやりとりがあったというものだ。
これについては、反社会勢力とつながりがあるものではないので「野球賭博と一緒にしてほしくない」という関係者もいる。
ただ、イングランドのE8のようなルールに照らし合わせれば、筆者個人の意見としては「声出し」も完全にアウトだと思う。自分がプレーする試合結果によって、金銭が入ってくるのだから。
しかし日本野球機構(NPB)はイングランドのFAと違い、「声出し」を問題視しながらも、処分する気はないようだ。
でも考えてほしい。少しでも賭博に関わった選手をきちんと裁く組織と、一般人に理解できない論理でグレーゾーンに持ち込んでうやむやにする組織。どちらがファンの信頼を得られるか。それは一目瞭然だと思うのだが。
【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)


