【マドリード=高橋智行通信員】レアル・マドリード(スペイン)がホームでマルセイユ(フランス)に2-1で競り勝った。退場者を出す中、FWキリアン・エムバペ(26)が2本のPKを決めて逆転勝ち。新たに就任したシャビ・アロンソ監督(43)のもと今季開幕から公式戦5連勝となった。前回大会4強のアーセナル(イングランド)はビルバオ(スペイン)を2-0で退け、ユベントス(イタリア)とドルトムント(ドイツ)は後半に8ゴールが飛び出す打ち合いの末、4-4で引き分けた。

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負傷に頭突き…。アクシデントが重なってもレアルは強かった。開始わずか2分、右DFアレクサンダーアーノルドの負傷から始まった。同じ右DFのカルバハルが入ったが、そのカルバハルは1-1で迎えた後半27分、相手GKルジに口論から頭突きを一発かまして退場。10人になった上で勝ち点3をもぎ取った。

得点はどちらもエムバペのPKだった。前半27分に突破を図ったFWロドリゴが倒され、後半34分には細かな連係から鋭くエリア内へ進入したビニシウスがハンドを誘った。決勝点につながる場面も、数的不利を感じさせないボール回しで圧力をかけた中でPKを獲得した。昨年のFIFA年間最優秀選手賞、ビニシウスを途中起用するほどの選手層の厚さがものを言う。

名将アンチェロッティ監督が退任し、レーバークーゼンで23-24年に史上初の無敗優勝を達成したシャビ・アロンソ監督が着任した。しかし強さは変わらない。夏の移籍市場で約304億円かけ課題だった守備陣の強化に着手。20歳ハイセン、22歳カレーラス、26歳アレクサンダーアーノルドを獲得した。そこへ107億円で獲得した18歳MFマスタントゥオーノも先発に並べた。負傷で出遅れたベリンガムをベンチに置き、トップ下は20歳ギュレルを固定。25人の平均年齢は25・2歳と大幅に若返った。そしてビニシウスの聖域だった左FWにロドリゴを右から回し、競わせることを決断。互いの危機感をあおり、ともに武器とするドリブルを左から引き出す狙い。その2人が2点を誘発したところが当を得ている。

「我々は非常に厳しい日程を過ごしており、全員を必要としている。つまりそれは全員にチャンスが訪れるということだ。皆が自分を重要だと感じることが大切」。チームとして最高のものを作り上げることに集約する。その指針は揺るぎない。「(起用法に)誰も気分を害したりはしない。ビニシウスは良い形で試合に入っていた。交代は試合に良い影響を与えている」。スター軍団に指定席を与えない競争原理を持ち込み、新時代に向かう。