どーもです。キャスコ「UFO by POWER TORNADO」シリーズですが、今日紹介するのは王道UTの「同55」(以下55)です。一世風靡したパワートルネード本来の実力がどう進化したのか…と言いたいのですが、「パワートルネード8」を試打したのはかれこれ5年も前のことになります。過去記事で記憶を呼び起こしながら、レポしたいと思います。


まずは見た目から。


ソールを見る限りでは、Fゾーンの33とほぼ変わらない感じ。後部の長さが気持ち短くなっています。

フェースはシャロー。形状的には33とほぼ一緒だと思います。

ボディもシャローですが、当たり前ですが、33よりもコンパクト。33ほどストレッチバックではなく、クラウンも気持ちこんもり感がありました。

後ろ姿です。

構えてみるとこんな感じ。見た目は33とほぼ同じ。歴史的に考えれば、このUTを元にFゾーン、Iゾーンへと広がっているので、33とほぼ同じに見えるのは必然といえるでしょうね。

今回試打したのは、オリジナルカーボンシャフト「Falcon shaft」Sフレックス装着モデルの55。スペックは、ロフト角22度、ライ角59.5度、長さ39.75インチ、総重量338g、バランスD0。ヘッド体積132cm3。シャフトスペックは、重量50g、トルク4.0、中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。


持ってみた感覚ですが、重量的にはやや軽め。グリップもやや細めです。シャフトを手でしならせてみると、感覚的には33同様手元にしっかり感がありましたが、シャフトがより短いので気持ちしっかり感も強めに感じました。しなりポイントは真ん中よりもちょっとだけ手元側。ワッグルしてみると、ヘッドの動き方は33よりもやや少なめ。素振りしみると、シャープに振り抜けそうで結構好きな感じでした。


実際に打ってみると、やはり名器の遺伝子を継承するモデルだけあって、メチャクチャ打ちやすいですね。何がいいって、球が上がりやすいこと!! ボクのイメージではもう少しだけ打ち出し角は低めの弾丸ライナー系のイメージでしたが(過去の動画を見てもそのイメージでした)、この55は文句なしの上がり方でしたね。ただし、個人的にいつものように右に打ち出せず、意識して右に打ち出そうとしても、結果的には右3~4度への打ち出しでした。もちろんこれは良いことですが、ボクは右7~8度に打ち出すイメージで育ってしまったので…w ロフト角22度でシャフトもやや短めですが、それでも21度モデルとなんらそん色ない飛距離だったのが「いいね!」ポイント!!


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら


【3球平均】

HS39.9m/s、初速54.8m/s、打ち出し角16.1度、バックスピン量5062.4rpm、サイドスピン-530.7rpm、飛距離194.4y

【ベスト】

HS39.7m/s、初速55.4m/s、打ち出し角15.9度、バックスピン量5009.6rpm、サイドスピン-502.6rpm、飛距離197.2y


打感は弾き系ですが、ドライバー&33と比較すると、気持ちマイルド感強めで、シャコっとした感じ。この表現がわからないというご指摘も受けますが、他に形容のしようがないのですみません。音はやや高めで、気持ち金属的な感じもあったけど、まあ、気にならない程度です。


弾道はこんな感じで


スカイトラックの弾道データはこちら


弾道的には高弾道。めっちゃ上がりやすいですね。これは前述通り。上がりやすさはボクにとって扱いやすいクラブの最優先条件!! 見た目的にはロースピンの強弾道イメージですが、スカイトラックデータ的にはしっかりスピン量は確保されている感じでした。


出球傾向は、ボクのスイングでドロー系ですが、いつものように右に打ち出せないので、その分いつもより左に着弾している感じ。ボクのスイングの問題ですけどね。同じタイミングで試打した33は右に打ち出していたのですが、この55はなか右に打ち出せませんでした。条件が違うところは“直打ち”していることですけど…


シャフトフィーリングですが、手元から真ん中にかけてしっかり感があって、その上でフヘッドが自然にターンするイメージですね。なんなら、「この番手のために設計したんじゃないの?」ってくらいマッチングがいいように感じました。


今回試打した限りでは、このスペックでHS38~42m/s辺りオススメ。この55も基本性格的にはオートマチック系ですね。とにかく、打ちやすいです!! 持ち球的にはフェード系のほうが良さそうな雰囲気ですが、ボクのようなフッカーでも受け入れてくれそうな感じは十分感じました。いろんな意味でバランスがいいモデルで、約200yをこれだけラクに狙えるならゴルフが変わるかもしれません。そう言いたくなるくらい打ちやすいモデルですね。さすが名器の系譜ですわ!!

<キャスコ「UFO by POWER TORNADO 55」Uゾーン>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:9▽上がりやすさ:10▽操作性:7▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:7▽ミスの許容度:9

■ヘッド:スーパーハイテン、SUS630

■シャフト(重量/トルク/調子):「Falcon shaft」(S=50g/4.0/、R=42g/4.5/中調子)

■価格:1本3万5000円+税