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松山英樹もうなった「曲がらない」時松隆光の原点

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「おー、曲がらない」

ブリヂストン招待第1日 17番、ティーショットを放つ時松隆光
ブリヂストン招待第1日 17番、ティーショットを放つ時松隆光

1カ月前に行われた世界選手権シリーズ、ブリヂストン招待(オハイオ州)の練習ラウンド。感嘆の声を漏らした松山英樹の視線の先には、当時日本ツアー賞金ランクトップを走る時松隆光(24=筑紫ヶ丘GC)がいた。

この大会4日間、パー3を除く56ホールのティーショット全てで時松はドライバーを握った。第1、第2ラウンドで同組だった世界を代表する飛ばし屋、バッバ・ワトソン(米国)もショートホール以外は全てドライバーだったが「(球を曲げて攻めるワトソンとは)意味が違いますよね。僕は刻む意味がないので(ドライバーで打っている)」と苦笑する。ドライビングディスタンスは292・5ヤードは出場71人中71位。一方でフェアウエーキープ率60・71%は全体7位の数字だった。「ドベにはなりたくない」と謙虚な目標を掲げていた成績も通算1オーバーの39位。松山と並ぶ日本勢トップだった。

今季日本でのスタッツに目を移しても、ドライビングディスタンス(281・75ヤード)80位に対し、フェアウエーキープ率(69・46%)は4位。自ら「飛ばないけど曲がらない」と表現するスタイルは、父慊蔵(けんぞう)さんの教えで築かれた。ホームコースの筑紫ヶ丘GCは、国内下部ツアーの試合が開催された時に選手たちから悲鳴が上がったほどタイトなつくりとなっている。慊蔵さんは「少しでも曲がればOBですが、ドライバー以外は打たせませんでした」と振り返る。

時松は「特に高校生くらいになると、スプーンとかで打ちたくなる時もありましたよ」と笑った後で「でも、お父さんの言い分も分かったので」。OBの恐怖と闘いながら愚直にドライバーを握り続け、低弾道のボールも打ち分けるようになった。16年ダンロップ・スリクソン福島オープンで初優勝を飾ると、昨季ブリヂストン・オープンで2勝目。5月の関西オープンで3勝目を挙げた今季は全英、全米プロとメジャー初出場も果たし、賞金王争いに絡む勢いで成長を続けている。

「広いゴルフ場で育ったら、違う選手になっていたかもしれませんね。それ(父の教え)が今のスタイルにつながっているのは、間違いありません」と感謝を口にする。ベースボールグリップやライジングパットで異彩を放つプレー、フジテレビ系「ジャンクスポーツ」に出演した時にはダウンタウンの浜田雅功にひときわ気に入られた素朴なキャラクター。魅力あふれる24歳の土台には、父と二人三脚で磨き上げた曲がらないドライバーショットがある。

【亀山泰宏】(ニッカンスポーツ・コム/ゴルフコラム「ピッチマーク」)

ブリヂストン招待練習日 練習ラウンド1番、ティーショットの行方を見つめる時松隆光(右)と松山英樹
ブリヂストン招待練習日 練習ラウンド1番、ティーショットの行方を見つめる時松隆光(右)と松山英樹

トッププロの高く、スピンがきいたアイアンショットはグリーンにピッチマークと呼ばれる着弾痕を残します。ゴルフ担当記者が国内外のツアーなどの取材を通じて、ピッチマークのように心に残ったエピソードや、思ったこと、感じたことなどをつづっていきます。

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