馬場咲希がすごい。才能が開花する時期って、どんだけ急やねんって話です。

シンデレラストーリーを簡単にまとめると-。

▽4月25日、メジャーの全米女子オープン日本予選(千葉・房総CC)に出て、36ホール競技で上位6人に入り本戦出場権を得る。

▽5月19~22日、用具提供を受けるメーカー主催のブリヂストン・レディースで2度目のツアー競技に挑み、予選通過して28位。ベストアマを獲得。

▽6月2~5日、全米女子オープン49位。決勝進出により、全米女子アマ出場権などを手にする。

▽6月14~17日、日本女子アマ(岐阜関CC東C)で9位に入る。

▽7月18~24日、全米女子ジュニアは決勝マッチプレーに2回戦で敗退したが、予選(36ホール・ストロークプレー)は1位タイでメダリストとなる。

▽8月8~14日、全米女子アマで、日本人として85年大会の服部道子以来37年ぶりに優勝。来年のメジャー4戦(シェブロン選手権、全米女子オープン、AIG全英女子オープン、エビアン選手権)とオーガスタナショナル女子アマ出場権を獲得する。

▽8月24~27日、世界女子アマ・チーム選手権(フランス)に日本代表3人の1人で出場。個人戦で1打差4位、団体3位に貢献。

全米女子オープン日本予選のあった日が、17歳の誕生日でした。そんな出来すぎのスタートラインからたった4カ月で、無名のジュニアが大注目の若手になったわけです。

馬場のドライバーを、ブリヂストンスポーツ社で最初にフィッティングしたクラブ担当と話をした。

-彼女の成長、すごすぎひん?

「そうですね。全米女子オープン、全米ジュニアとかの経験が大きいのかもしれませんけど…」

そう言いつつも、予感はあったそうだ。同氏が彼女と初めて会ったのは約1年前のこと。「夏休みに、ウチのクラブを使ってもらってるトップアマに集まってもらう機会があったんです。彼女はフツーの高校生で、素直な明るい子って印象。ただしゴルフは“すごいポテンシャル、持ってんな”と思いましたよ」。

何と言っても、最大の魅力は「270ヤード」とされる飛距離にある。ドライバーはB-Limited B1(ロフト角9・5度)で、シャフトはフジクラ社ベンタスTRとグラファイトデザイン社ツアーAD D1を併用。ハードヒッター仕様だ。

ヘッドスピードは「プロの中でも桁外れの部類」と言い、体調万全なら46~47メートル毎秒、少々お疲れで44~45メートル毎秒。「セッティングの特徴が、渡辺彩香プロと似てます。2人とも背が高い(渡辺172センチ、馬場175センチ)でしょう。アイアンは4番から入れてるし、シャフトがスチールのN・S・PROで950でなく、1050と重めだったり」。成長期の17歳だから、筋力の安定感はまだこれからだが、すでに国内屈指の飛ばし屋に比肩する力を見せ始めている。

馬場は9月16日開幕の住友生命レディース東海クラシック(新南愛知CC美浜C)に出場する。国内ツアーは、5月中旬のブリヂストン・レディース以来3戦目。また急成長した部分を見せてくれるのでは-。17歳の動向が楽しみだ。【加藤裕一】(ニッカンスポーツ・コム/ゴルフコラム「ピッチマーク」)

6月5日、全米女子オープンでティーショットを放つ馬場咲希
6月5日、全米女子オープンでティーショットを放つ馬場咲希