米ツアー新シーズン2戦目が今季初戦となった松山英樹(24=LEXUS)は6バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの69で回り、3アンダーで首位と5打差の16位となった。

 前日までテストしていたキャロウェイのドライバー「グレートビッグバーサ」を実戦投入。スタートホールとなる10番のドライバーショットを、いきなり右の池に入れ、5オン2パットのダブルボギーをたたいた。「今年ダボは打ちたくないと思いながら、1発目に打つから面白いですよね」と苦笑いの立ち上がり。それでも直後の11番でバーディーを取り返し、後半には2番で微妙な距離のパーパットを沈めるなどスコアを3つ伸ばす粘りを見せた。

 最終9番のバーディー締めには松山らしさが詰まっていた。残り169ヤードの第2打を8番アイアンでピンそば2・5メートルにつけたが、フィニッシュを崩して悔しさをあらわにした。「あれはとんでもないミス。(バーディーは)たまたまですよ」と、あきれたように笑い「今日は25点くらい。まだ迷走中ですよ」と続けた。

 優勝した前週の日本オープンもショットで手応えを感じたのは第3日だけ。自らに極めて高いハードルを課すのは“平常運転”でもある。「ところどころチャンスに、(ピンまで)近いところに打てていますし、そういう意味では、ちょっとずつマシになってきてるのかな」。終始明るい表情でかすかな手応えをにじませる様子が、米ツアーという本来の居場所に戻ってきた充実感をうかがわせた。