男子ゴルフの今季最終戦、日本シリーズJT杯(30日開幕、東京よみうりCC)の練習ラウンドが28日、同コースで行われた。

 賞金ランクトップの小平智(28=Admiral)はイン9ホールを回って調整。逆転賞金王の可能性がある3人は今大会の優勝が必須なだけに、初戴冠へ有利な状況であることは間違いない。かねてマスターズ切符につながる年末の世界ランク50位を最大のターゲットと公言してきたが「ここまできたら(賞金王を)取りたい」と意欲を口にした。

 前週に寝違えた首を気にするそぶりもない。今季終盤から専属トレーナー不在で戦っていたが、今週は美保夫人(35)と同郷で仲のいい笠りつ子(30)のトレーナーを務める前嶋祐輔氏がスポット参戦でケアを担当してくれるとあって、さらに不安も軽減。昨年大会は最終日の最終18番でボギーをたたき、1打差の2位だった。「このコースに対して自信はある。いい成績を残して、いい1年だったと最後に言えるように」と気合を入れる。

 前週は101位と出遅れながら、最終的には8位に食い込み、獲得賞金は1億6000万9813円に達した。宮本勝昌(45)からは、獲得賞金が1億6000万円を超えた状態で最終戦を迎えてほしいと言われていたという。「(JT杯を)勝って(賞金4000万円を足して)男子の賞金王は2億に届いてすごいんだと世間に見せてほしい、と」。ツアー史上5人目(6例目)となる2億超え賞金王の可能性があるのも小平しかいない。