首位と3打差の12位から出た渋野日向子(22=サントリー)が、4バーディー、4ボギーの72と伸ばせず、通算4アンダー、212でホールアウトした。ホールアウト時点で首位のイエリミ・ノー(米国)と6打差。前半終了時点では首位タイだったが、後半に失速し、ホールアウト時点で20位につけている。

出だしの1番パー4をバーディー発進した。ドライバーでティーショットをフェアウエーに運ぶと、第2打を2メートルにつけた。このパットを決めて幸先よく伸ばした。さらに4番パー4も第2打を2メートルにつけ、2つ目のバーディー。6アンダーとし、この時点で3位に浮上した。

勢いは止まらず、6番パー5は第3打をピタリと寄せて難なく3つ目のバーディーを奪った。これでサグストロム(ノルウェー)と並ぶ7アンダーの首位。直後にサグストロムがダブルボギーをたたき、単独首位に浮上した。日本人42年ぶりのメジャー優勝を果たした19年以来、今大会2年ぶりにリーダーボードの一番上に名を連ねた。7番からは3ホール連続でパーセーブし、その間に後続に並ばれた。5人が7アンダーで並ぶ大混戦の中で折り返した。

だが後半に入ると乱れた。雨が強くなった13番からは、悪夢のような4連続ボギーに見舞われた。15番パー4では、パーパットがカップに蹴られるなど、運にも見放された。それでも難度の高い17番パー4でバーディーを奪い、意地を見せた。日本人初のメジャー2勝目には、最終日のビッグスコアが求められる状況となった。

ホールアウト後は「前半は本当に良かった中で、後半の4連続ボギーはすごく悔しかったんですけど、結果的に今日(スコアを)落とすことなく終われたので、まだよかったかなと思う」と、悔しさを押し殺して前を向いた。

雨が強くなった後半については「雨と同時に自分のゴルフも悪くなったという感じではあったけど、それよりも自分のメンタルの弱さ。自滅した感じではあったので、雨のせいにはできない。言い訳もできない。それを考えると(予選落ちした)去年と変わってないと、とらえられるところもあるけど『前に進んでいる』と自分に言い聞かせて回っていました」と、振り返った。

随所で見せた強気のパットについては「それが入ってくれたり、タッチもかなり合っていたと思うし、攻めるところは攻められた。ただ入れたいパーパットを、最後の方は4ホール連続で外したのはすごく悔しかった。でも3パットがない分、まだよかったかなと思う」と、収穫と課題のどちらも見いだした様子だった。

最終日に向けては「まだまだチャンスはあると言いながらも、かなり(首位と)差はついてしまっているので、自分が明日、メチャクチャ伸ばさないと1位にはなれない。まずは自分自身との戦い、気持ちの戦いかなと思う。しっかりと自分に打ち勝って、いいところで終われるように頑張りたい」と、雪辱を期していた。