センターポールはないけれど…。20年東京オリンピック(五輪)の水泳会場「東京アクアティクスセンター」の国旗掲揚スタイルが、ポール型ではなく、天井から伸びた水平のバーに国旗を下げる形になることが18日、わかった。五輪後の継続使用を考えてプールサイドの床に穴を空けるポール型を回避。日本水連はキャッチフレーズに「センターポールに日の丸を」を掲げるが、選手ファーストの観点で決まった。

つり下げ型は、近年の主流で国旗を水平のバーにとりつける。同タイム決着で同じ色のメダリストが2人になっても、対応が容易。今夏の世界選手権韓国大会も、東京辰巳国際水泳場も、同じ方式をとっている。

56年ぶりの東京五輪で伝統的な「センターポール」を要望する声もあった。昨夏のジャカルタ・アジア大会では床に穴を空けない移動式のポールを使用。だが孫楊(中国)が男子200メートルで金メダルを獲得した表彰式でポールがぐらつき国旗が降下するアクシデントに見舞われた。関係者も「プールサイドははだしで歩くところ。五輪後も長く使い続ける。国旗を掲げる国際大会がどれほどあるか」と話す。

国際水連は国旗掲揚について大画面の映像でもOKとするが、日本は本物の国旗にこだわった。センターポールはなくても「センター」に日の丸を掲げることが、日本水泳界の望みだ。