20年東京五輪の柔道で使用する中国のタイシャン社製の畳が、東京・北区の味の素ナショナルトレーニングセンターに導入されたことが3日、明らかになった。

関係者によると、11月下旬に場内が黄色、場外が赤の同社製の畳に張り替えられた。選手が感触などを確認出来るように全6面中1面を変更した。

東京五輪の畳を巡っては、国際柔道連盟(IJF)の合意の上、全日本柔道連盟が今年3月、テレビ視聴者や観客を意識して、場内が水色で場外が赤の「新色畳」を採用することを発表した。しかし、今夏の世界選手権(日本武道館)でテストすると、照明を受けた場内の水色が白色の柔道着に反射することが判明し、変更が決まった。国際映像を供給する五輪放送サービス(OBS)とIJFが現在も協議を続けている。

畳の色は、世界選手権や五輪開催国の風土や国旗などによって多様化した。00年シドニー五輪はわさび色、04年アテネ五輪はクリーム色、09年世界選手権オランダ大会では同国のナショナルカラーのオレンジ色だった。

近年は、白と青の柔道着がテレビ映えするなどの理由で、12年ロンドン五輪で採用された場内は黄色、場外は赤が主流となっていた。先月のグランドスラム(GS)大阪大会(兼東京五輪代表選考会)でも黄色と赤の畳が使われていた。