新潟のルーキー納見悠仁(23)が12得点、両チーム最多10アシストのダブルダブルをマークし、存在感を示した。ベテラン五十嵐が欠場し、今季4度目の先発となった納見は両チーム最多の35分出場した。20点以上の差をつけられ「ちょっとしたミスで(流れを)持っていかれた。ディフェンスにしっかりアジャストしていかないと」と悔やんだが、1年目ながら司令塔としての役割を十分に果たした。

第1クオーター(Q)は20-22。納見は開始早々に苦しい体勢からシュートを決め、チーム初得点を挙げるなど互角に張り合った。ところが第2Qから徐々にミスが出始め、ターンオーバーからの失点が増えた。納見も終盤に2アシストを決めるなど追い上げたが、流れを失った。後半も点差を広げられ「ディフェンスの対応や、コミュニケーション不足があった」と完敗を認めた。

宮城・明成高時代は、現在NBAウィザーズで活躍する八村塁(22)らとウインターカップ3連覇を成し遂げた。寮生活で苦楽をともにし、今でも連絡を取り合う仲だ。納見は青山学院大に進学し、卒業後PGがやりたいという強い意思のもと新潟に入団。将来は日本代表としてのプレーも期待されている。福田HCは「B1の強度の高いディフェンスに慣れてきた。いずれは代表に入ってもらいたいし、そのように育てていきたい」と明かした。

篠山、ファジーカスら代表選手と対戦し「ディフェンスのプレッシャーとかをしっかりやらないとミスが増える。自分でももっとボールをしっかり運んでプレーしないと」と敗戦の中にも多くのことを学んだ。再び八村と一緒にコートに立つ日まで若き司令塔は成長を続ける。【松熊洋介】