明和県央(群馬)は前回大会準優勝の報徳学園(兵庫)に粘り強く戦い抜いた。
主将のHO上原渉(3年)は後半8分に交代するまでチームを引っ張った。「アタックは自分たちの持っている力を出せた」と胸を張った。
高校2年の6月に糖尿病を発症した。そこから毎日注射を打ちながらの日々。「血糖値を下げるための薬を投与するんですけど、薬が効いて運動すると余計に低くなっちゃう。そのせいで低血糖を起こす。それで調整しているが、この状態なのでなかなか難しい」と厳しい調整を強いられてきた。
92キロあった体重は72キロまで落ちた。花園に向けて体重を増やし、何とか78キロまで増量。「少しでも体重を増やしてスクラムに生きるように調整しました」とチームを思い、フロントローとしてできる限りの準備はした。
前半を終了し、18点差をつけられた。「気持ちを切らしたらいけない。いくら点差をついたところで、ここであきらめたら終わり。全部やりきらないと」と仲間を鼓舞。思いが通じて後半23分にはPR生方碧空(うぶかた・そら、3年)がこの試合チーム初トライで意地を見せた。
チームは昨年も出場したが、上原はピッチに立つことはできなかった。今年は主将としてけん引。1回戦の北越戦(新潟)ではトライも決めた。2試合で76分間出場。「悔しい思いは捨てきれないですけど、自分の出すべきところは出し切れたので悔いはない。悔しさは残るんですけど、全力ではできた」と誇らしげに語った。
ラグビーは高校で終了。「ラグビーは楽しいなと改めて思うことができました。自分も県央のOBとして顔出しに来て、後輩に教えられることは教えたい。もっともっと勝ち上がって欲しい」。今後は明和県央OBとして後輩の飛躍を願った。【林亮佑】


