レジェンド葛西紀明(52=土屋ホーム)が26日開幕の世界選手権(ノルウェー)代表入りを逃した。
今季初めてW杯予選を突破し、ギネス世界記録を更新する個人最多の通算579戦目出場を果たすも、1回目105メートルで2回目進出ならず。45位に終わった。「ここで失敗しているようじゃ世界でも絶対に戦っていけない。このくそジャンプだったらダメ」と悔しがった。
53歳で迎える26年ミラノ・コルティナ五輪代表入りの可能性はまだ残されているが、争いは熾烈(しれつ)だ。今大会までが世界選手権代表の選考レースで、W杯ランキング順に小林陵侑、二階堂蓮、中村直幹、小林朔太郎、佐藤幸椰の5選手が代表に決まった。近日中に全日本スキー連盟(SAJ)から正式発表される。これで葛西の今季終盤のW杯メンバー入りも絶望的となった。
ミラノ・コルティナ五輪代表選考の対象となる大会は今季(24~25年)と来季(25~26年)のW杯、サマーグランプリ(GP)、世界選手権。8位以内1度以上などの基準を3大会のいずれかで出した選手のうち、26年1月19日時点のW杯ランキングの上位順に選出される。すでに小林陵侑、二階堂蓮、中村直幹、小林朔太郎、小林潤志郎、佐藤慧一の6選手が基準をクリアしている。
世界選手権代表入りを逃した葛西は、まずは来季GPまたはW杯で基準をクリアした上で、W杯ランキングで日本勢4番手に入る必要がある。来季GPの派遣基準はまだ決まっていないが、今季は第1ピリオドは(1)昨季W杯ランキング上位2人(2)昨季コンチネンタル杯ランキング上位1人(3)夏の札幌3連戦のジャンプポイント上位2人だった。日本男子の作山ヘッドコーチはGP派遣メンバー選考会開催の可能性も示す。GP参戦が五輪に近づく道となる。
国別の五輪出場枠は最大で4。各国の枠数は26年1月に決定する。代表人数も4になる見込みだ。SAJはミラノ・コルティナ五輪派遣推薦基準に「出場枠の範囲内の選手のみ推薦の対象となる」と明記。前回の22年北京五輪で日本は男子5代表を選出したが1減。98年長野五輪で金メダルを獲得した日本の得意種目、4人による団体戦が次の五輪から実施されず、2人1組のスーパー団体に変更されることが影響しているという。
葛西は現在の日本勢トップ10として、開催国枠でのW杯出場を果たした。この日の45位という順位は、日本勢8番手の成績だった。来年、53歳でミラノ切符を手にすれば、ギネス世界記録を更新する冬季五輪最多9度目の出場という、新たな伝説が生まれる。【保坂果那】


