交流サイト(SNS)などでのアスリートへの誹謗中傷に関し、日本オリンピック委員会(JOC)と日本パラリンピック委員会(JPC)は30日、これまでの取り組みをまとめた報告書を公表した。明白な名誉毀損や侮辱、差別的投稿は削除を要請してきたが、競技内容への批判は「スポーツ文化の一部」であり「一定程度尊重されるべき」だと指摘。削除要請が必要かどうか「明確な基準を立てることが難しい」とした。
JOC、JPCを中心としたアスリートへの誹謗中傷対策は、国の予算措置も受け、昨年から本格化。昨年の陸上の世界選手権東京大会や今年のミラノ・コルティナ冬季五輪・パラリンピックなどで、SNSの監視や啓発活動を行ってきた。ミラノ五輪では1913件の投稿の削除を管理者側に要請し、578件が削除された。
記者会見した柔道の五輪金メダリストでJOC理事の谷本歩実さんは「まだ取り組みは始まったばかり。選手が安心してベストパフォーマンスを出せるよう、体制を整えていきたい」と述べた。サッカーのワールドカップ(W杯)北中米3カ国大会についてはデータを集計中だが、担当者によると、ミラノ大会を超える有害な投稿を確認した。


