牛丼の販売再開は延期か
米国産牛肉輸入が解禁後わずか1カ月で再度停止されることについて、牛丼の販売再開を検討していた牛丼チェーンや、消費者の反応を見極めるとしていた大手スーパーの対応に影響が出そうだ。
吉野家ディー・アンド・シーは2月中旬から期間か時間を限定して牛丼を復活させる方針だった。「事実関係を把握した上で検討したい」(広報担当)と今後の対応について言及を避けるが、予定していた輸入牛肉の確保が困難となるため方針変更を余儀なくされそうだ。
既に一部で販売再開した中小スーパーもあるが、大手スーパーでは販売を見合わせていた。イオンは販売再開を視野に入れて安全性に関する社内基準を策定中だったが、「まだ販売しておらず、影響はない」(コーポレート・コミュニケーション部)としている。
イトーヨーカ堂も「米国産を使わないからといって牛肉の売り上げが落ちているわけでもない。オーストラリア産牛肉の質は上がっており、消費者が不自由に感じていないという状況」(広報センター)だ。
米国産牛肉の使用に懐疑的な牛丼チェーン「すき家」を展開するゼンショーは「現地の視察などを踏まえ、米国産牛肉は危険部位の除去が不十分と指摘してきた。政府などには消費者の安全を第一に考えて対応してもらいたい」(広報室)と強調した。
[2006/1/20/22:35]
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