2大会連続メダルを狙うカーリング女子の日本代表ロコ・ソラーレが初戦に臨み、前回金メダルのスウェーデンに5-8で敗れた。前半第5エンド(E)を3-2で折り返したが逆転負け。スキップ藤沢五月(30)の第6、9エンドの最終ショットが明暗を分けた。

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4-8で迎えた第9エンドの最終ショット前、ハウス内には後攻日本の石が3個、スウェーデンが1個。藤沢からは、日本の石の奥にある相手の石左半分が見えている状態だった。正確な藤沢のテイクショットで一挙4点のチャンスかに思われたが、思うように石が曲がらない。相手の石を押し出せず日本は1点ととどまった。

藤沢は試合後「氷に合わせた投げではなかった。想像した曲がりではなくて決めきれなかった。昨日の公式練習に比べ(氷への)石のかみ方が弱くなっていた。公式練習のイメージで行ってしまった」とミスショットの原因を分析した。

第6エンドの最終ショットも自ら「ミスだった」。確実に1点を取ろうと空いていたハウス中央に目がけて投げるも、手前にあった相手の石にぶつかってしまい、逆に3失点。敗戦の「起点となってしまった」と悔やんだ。

北京に早めに入っても混合ダブルスの試合があるため本番会場では練習ができない。そのため事前合宿地のカナダ・カルガリーから北京入りしたのは5日の深夜。現地入りしても本番の氷には乗れず、陸上トレーニングで調整してきた。五輪では珍しくないことだが、結果的に初戦に響いた。

ただ、今回のミスから多くをつかんだ。「チームコミュニケーションとスイープを使ったショットは明日以降たぶん良いショットができると思う」。11日のカナダ戦へ向け「今日は6、9エンドのミスがなければ良い試合だった。明日以降は正反対のプレーで良い試合をしたい」と気持ちを切り替えていた。【三須一紀】