シニア1年目でROC(ロシア・オリンピック委員会)のカミラ・ワリエワ(15)が、女子で五輪初の4回転ジャンパーとなった。

ショートプログラム(SP)に続き、フリーもトップの178・92点を記録。ROCの2大会ぶり金メダルに貢献し「本当にハッピー以上の気持ち。重荷、責任を感じますが、勝ててうれしいです」と初々しく喜んだ。

フリーではSPで組み込めない4回転を2種3本挑んだ。最初のサルコーは4・02点と驚異的な加点を得て、続く4回転-3回転の連続トーループも3・12点の加点。演技後半の4回転トーループは転倒したが、五輪で初めて女子選手が4回転を成功させる歴史的偉業だった。メダリスト会見に出席すると「2本目のトーループは良くなかったけれど、これから頑張ります。当然、プレッシャーは感じています。シニア1年目ですが勇気を持ち『大丈夫、大丈夫』と思うようにしていた。このプレッシャーに対応できていると思います。プレッシャーがあるから、さらに頑張れる側面もあります」と言い切った。

15日から始まる個人戦でも金メダル最有力候補として挙げられ、自身が持つSP、フリー、合計点の世界歴代最高点更新にも期待が懸かる。初めて五輪を見たのが14年ソチ五輪という15歳の逸材は「3歳から五輪チャンピオンになりたいと母に言っていた。今、五輪チャンピオンになれています」と喜び、2つ目の金メダルを目指す。【松本航】