日本の今大会の“本命種目”で、24年ぶりのメダルが絶望的になった。

1組には4カ国が出場し、地元中国の転倒によりカナダ、イタリアとの上位争い。だが、その際にギアを上げた両国についていけず、3着でフィニッシュした。最下位の中国は救済で決勝進出を決め、日本はB決勝(予選6~8番手)行き。エース吉永一貴(22=トヨタ/中京大)は「メダルが一番近い種目で、日本にとってもリレーが最大目標。悔しい。前がもたついたところで慌ててしまった。タッチがうまくつながらなかった」と振り返った。

18年平昌五輪後に10年バンクーバー五輪スピードスケート男子500メートル銀メダルの長島圭一郎氏(39)がヘッドコーチに就任。他種目の指導者を頼りに、98年長野五輪(男子500メートル金の西谷岳文、銅の植松仁)以来のメダルを目指した。五輪代表選考もリレー種目における力を重要視し、このレースに懸けてきた。

初出場だった菊池耕太(25=恵仁会)は「個人としても、チームとしても日本の底力を上げないと、ショートトラックの未来がない。ジュニアの世代につなげていけない。それぐらいの危機感を持ちたい」と言い聞かせるように口にした。

日本は種目最終日の16日に行われる女子1500メートル、そして男子5000メートルリレーのB決勝を残すのみとなった。未来につなげるレースにしたい。【松本航】