ノルディックスキー・ジャンプ女子の高梨沙羅(25=クラレ)が3日、国家ジャンプセンターでの公式練習に参加し、1回目104メートルなど100メートル越えを3本そろえて順調な仕上がりを見せた。氷点下15度を下回る中、本番の会場で感触を確かめると「初めてのジャンプ台で不安もいっぱいだったけど、1本目である程度固めてきたイメージがうまく合って、いいスタートを切れた」と充実した表情を浮かべた。

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1日にマリタ・クラマー(20=オーストリア)が新型コロナウイルスの陽性判定のため欠場が決定した。W杯今季最多6勝を挙げ個人総合首位に立つ金メダル争いのライバルとの五輪での対決は実現しなかった。「彼女がここにいない試合はすごく寂しいし、自分もここに立たせてもらっている立場としては本当に申し訳ないって気持ちでいっぱい」と思いやる。「彼女がいることに意味があるんじゃないかと思っていて、レベルの高い試合になったことは間違いない。一緒に戦いたかった」と残念がった。

万全の準備をした。五輪前最後のW杯ビリンゲン大会(ドイツ)はヒルサイズが147メートルで大きさが違うため出場を回避。実戦は1月21、22日のW杯の下部大会コンチネンタル杯インスブルック大会(オーストリア)で2連勝を飾って終えた。22日にはヒルサイズを8メートル上回る136メートルのビッグジャンプを披露。直前まで北京の台と似たプロフィルのスロベニア・プラニツァで調整を重ねた。実際は「ちょっと違う感じではある」と感じた様子だが、相性は悪くなさそうだ。5日に向けて総仕上げする。【保坂果那】