2大会連続銀メダルの平野歩夢(TOKIOインカラミ)が悲願の金メダルに輝いた。1回目から超大技トリプルコーク1440(斜め軸に縦3回転、横4回転)を成功させた平野歩は3回目で96・00をマーク。逆転で初優勝を果たした。2位はスコット・ジェームズ(27=オーストラリア)だった。

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怒りが大逆転の力となった。決勝2回目にトリプルコーク1440を決めるなど、最高難度のトリックを連発したが、得点は91・75で2位。首位のジェームズの92・50に及ばなかった。だが最終演技者となった3回目。2回目と同じルーティン(フロントサイドトリプルコーク1440-キャブダブルコーク1440-フロントサイドダブルコーク1260-バックサイドダブルコーク1260-フロントサイドダブルコーク1440)に再び挑み、それを完璧にこなした。96・00で大逆転での金メダルとなった。

平野歩は「夢が一つかなった。ここを取らずには終われなかった。ずっとやってきたことをここで出し切れた」と話した。続けて「2回目の得点には納得いかなかった。その怒りをうまく最後に表現できた」と胸を張った。

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◆トルプルコーク1440 斜め軸に縦3回転、横4回転する大技。技名にある「トリプル」は縦に3回転することを指す。「コーク」とはコルクスクリューの略で、コルク用の栓抜きのように、らせん状に渦を巻く回転形式であることに由来。1440は回転数(360×4)を意味する。昨年12月のデュー・ツアーで、平野歩夢が公式戦では世界で初めて成功させた。