平野兄弟の地元、「村上市スケートパーク」には約60人のパーク利用者らが集まり、声援を送った。新型コロナウイルス感染防止で大きな声は出せないものの、手作りのうちわなどを手にテレビモニター越しに競技を見守った。平野歩が2位で臨んだ3回目。逆転での金メダルが決まると利用者らは盛大にクラッカーを鳴らし、歓喜に沸いた。

パークには利用者らが寄せ書きした日の丸も飾られていた。平野歩と一緒にパークでスケートボードを行っていた子どもたちは「トリプルコークを決めて、1位になってすごいと思った」「優勝してくれて、こっちも超うれしいです」と目を輝かせながら喜んだ。

平野歩の両親と面識のあるパークスタッフの牛嶋彪(ひょう)さん(23)も「もう最高です!」と興奮。平野歩の母が、メダル獲得はもちろん、ケガ、体調面も心配していることを聞いていたという。だからこそ、勝利が決まった瞬間は「めちゃくちゃ超感動だった」。

トリプルコーク1440の大技を決めた平野歩には「次元が違った。ライバルも『やる』と言っていたが結局、歩夢しか決められなかった。日本の宝です」と牛嶋さん。冬季五輪では県勢初となる金メダルを獲得した地元出身選手をたたえていた。【飯嶋聡美】