12日に行われる男子500メートルの前日練習が行われ、今季ワールドカップ(W杯)ランキング2位で日本勢最上位の森重航(21=専大)が取材に応じた。「緊張はしていない。緊張しすぎても良くないとこの1年で分かってきた」と今の状態を説明した。

日本勢としては長野五輪の清水宏保以来、24年ぶりの金メダルがかかるが「そこまでプレッシャーは感じていない」。2000年生まれの森重にとっては生まれる前の話。「日本の3人は全員(メダルが)取れるレベルなので、そのプレッシャーを分け合いたい」とリラックスした表情で語った。

故郷の北海道別海町は大盛り上がりと伝え聞くと「地元がとても応援してくださっているので、その気持ちに応えられるように、悔いだけは残らないようなレースにしたい」と述べた。

19年7月、がんのためこの世を去った母俊恵さん(享年57)が、亡くなる4日前に残した「スケート、がんばれ…」という最期の言葉を胸に、初五輪のスタートラインに立つ。【三須一紀】