<レスリング 須崎優衣>

 東京五輪の時は21歳、金メダルをとることが目標です。そんなに巡ってくることじゃないし、チャンスを生かしたい。それまでに天皇杯(全日本選手権)に優勝して日本代表になって、世界選手権で優勝したい。世界で勝っておかないと、五輪の金メダルはない。だから、19年までの世界選手権優勝が目標です。

 五輪で金メダルをとるために、アカデミーに入りました。五輪は小学校3年生の時の北京大会から見ていました。でも、真剣に金メダルをとりたいと思ったのは5年生の時。全国少年少女選手権に優勝して、考えるようになりました。吉田(沙保里)選手とかは、かっこいいし、憧れます。

 アカデミーには強い先輩方もたくさんいます。国際大会の話など、ためになります。吉村コーチ(祥子=世界選手権5回優勝)からも、世界で勝つ難しさを話してもらっています。レスリング漬けだけれど、好きだし楽しい。スパーリングなどで技がかかった時、点がとれた時は最高です。

 アカデミーでは英語の時間も週に1回あります。学校(北区立稲付中)の教科でも英語が好き。6月にスロバキアで世界カデット選手権(14〜17歳)があったけれど、ちょっと英語が使えました。優勝した後、外国選手と写真をとったり、Tシャツを交換したり。試合とは別に楽しかった。

 ターゲット選手(日本協会が定めた東京五輪強化選手)に選ばれて、すごくうれしかった。もっと練習して強くならなくちゃと思いました。中学生では1人だけでしたが、プレッシャーは感じていません。ただ、頑張らなきゃという気持ちです。6年前は意識もしていなかった五輪だけど、東京五輪までの6年はたぶん短いと思います。もっと練習して、強くなって、金メダルをとる。やろう、やらなきゃという気持ちです。(取材・構成=荻島弘一)(2014年8月6日東京本社版掲載)

【注】年齢、記録などは本紙掲載時。