日本オリンピック委員会(JOC)は23日、パリ五輪の開会式などで選手団が着用する公式服装の製作業者を公表しない意向を明らかにした。JOCのスポンサーでない業者の宣伝につながることが理由。JOCによると、業者側も公表を望んでいないとしている。

公式服装を巡っては、2021年の東京五輪で製作したAOKIホールディングス(HD)の幹部が大会組織委員会元理事に対する贈賄罪で起訴され、有罪が確定している。尾県貢専務理事は「社名の公表が透明性の確保につながるとは思っていない。きちんとしたプロセスを経ている」と述べた。尾県氏によると、昨年実施した説明会に3社が参加。実際に応募した1社の案を選定委員会で審査し、決定した。

開幕100日前の17日には、表彰式などで着用する公式スポーツウエアを選手が着用し、お披露目イベントが開かれた。公式服装は会場での展示にとどまっていた。スポーツウエアはJOCの協賛社であるアシックスが製作した。