パラ馬術の東京パラリンピック代表が、20年度の強化指定選手を軸に選考されることになった。日本障がい者乗馬協会の三木則夫パラ馬術強化本部長が28日、全日本大会が行われている東京と世田谷区の馬事公苑で会見し、明らかにした。

「強化指定選手の中から選ぶということではないし、新たな選手が出てくれば(代表入りの)可能性はある。ただ、現状を考えれば今年の強化指定から、ということになる」と三木本部長。新型コロナウイルスの影響で国内外で大会中止が相次ぎ、今後の競技スケジュールもまったく見通せない状況が続く。東京パラの代表選考会開催も現実的ではない。開催国として与えられている4枠は、昨年までの実績も十分な今年度の強化指定選手5人の中から選考される見込みで、最終的には来年4月に明らかにされる。

強化指定選手は以下の通り。

▽グレード1 鎮守美奈(45=明石乗馬協会/コカ・コーラボトラーズジャパンベネフィット)

▽グレード2 宮路満英(63=リファイン・エクインアカデミー/セールスフォース・ドットコム)

▽グレード2 吉越奏詞(20=四街道グリーンヒル乗馬ク)

▽グレード3 稲葉将(25=静岡乗馬ク/シンプレクス)

▽グレード4 高嶋活士(27=ドレッサージュ・ステーブル・テルイ/コカ・コーラボトラーズジャパンベネフィット)

◆パラリンピックの馬術競技 肢体不自由、視覚障がいの選手によって男女混合の馬場馬術として行われる。演技の正確性と芸術性を争い、順位は複数の審判が100点満点で採点し、その平均点(得点率)で決まる。個人戦の規定(チャンピオンシップテスト)と自由(フリースタイルテスト)に加え、団体戦も実施される。選手は障がいの程度によって5つのクラスに分けられ、数字が小さい方が障がいが重い。個人戦はクラスごとに順位を決定する。