大島健吾(名古屋学院大4年)がアジア新記録を0秒10塗り替える11秒37で優勝し、東京パラリンピックの代表に近づいた。

1・2メートルの風が向かう悪条件の中、衝撃のタイムを刻んだ。

アップでも手応えはあまりなかったという。「コンディションが悪い中で記録が出たのは大きい」。東京パラリンピックの代表権確保には順位が重要だっただけに「1位でホッとした」と話した。

急速に成長を続けている。東京パラリンピックへ向け、「まだまだ速くなれる。決勝で走ることが目標。11秒37では決勝に行けない。11秒1を狙いたい」と力を込めた。

アジア記録保持者の井谷俊介(26=SMBC日興証券)にも0秒29差の圧勝劇だった。「一昨年の世界選手権で決勝を走った時、海外の選手はこんなに速いのかと驚かされたが、それに近い感覚を大島君に感じた」。その敗れた井谷の弁が、強さを物語った。