【パリ5日=藤塚大輔】日本歴代3位の自己記録を保持する豊田兼(21=慶大)が男子400メートル障害予選5組に臨み、53秒62で6着となった。

7月下旬の現地入り後に左太もも裏の痛みを再発し、レース終盤は足を引きずりながらゴール。棄権の選択もあった中「成長していく上でも、前を向いていける大会にしたい」と決心し、何とか走り切った。

大学4年の豊田は、身長195センチの高さを生かした走りが武器。6月末の日本選手権では日本人3人目の47秒台となる47秒99で初優勝し、五輪切符をつかんだ。ただ、同選手権では左太もも裏を負傷。今大会へはあと0秒1に迫っている為末大の日本記録更新と決勝進出を目指していたが、万全ではない状態での試合となり「厳しい1カ月だった」と振り返った。

開催地のフランスは父の祖国。縁のある地で、最大8万人収容のスタジアムの大歓声を受けた。本来の力は発揮できなかったが「初めての体験。新しいスタートが切れたと思う」とかみしめた。