【パリ=藤塚大輔】昨夏の世界選手権金メダルの北口榛花(26=JAL)が、日本女子トラック&フィールド種目初の金メダルを獲得した。女子のロード種目を含めれば、04年アテネ五輪マラソンの野口みずき以来5大会ぶり。日本陸上界での五輪金メダリストは、史上7人目となった。
この日は1投目で今季ベストの65メートル80をマーク。予選後に「今年のベストは絶対に投げたい」と意気込んでいた通り、最初の投てきで力を発揮し、いきなり首位に立った。
ジョーアネ・ファンダイク(南アフリカ)が3投目に63メートル93を投げて迫ったが、北口は5投目にも64メートル73を記録。勢いが違った。
北海道旭川市出身。小6時にはバドミントンの全国大会で団体優勝を遂げ、中学時代は同時並行で取り組んでいた競泳でも全国大会に出場した。進学校の旭川東高でやり投げと出合うと才能が開花。高3時の15年世界ユース選手権では世界一に輝いた。
日本大へ進学後は指導者不在の期間もあったが、19年からはチェコ人のダビド・セケラク・コーチに師事し、やり投げ大国のチェコを拠点とした。
21年東京五輪では日本勢で57年ぶりとなる決勝進出。ただ、直後に左腹斜筋の肉離れとなり、決勝は最下位の12位となった。
それでも1年後の22年世界選手権では、世界大会投てき種目日本女子初の表彰台となる銅メダルを獲得。さらに23年8月の世界選手権では66メートル73で金メダルをつかんだ。同9月のダイヤモンドリーグ(DL)ブリュッセル大会で日本記録(67メートル38)を更新。DLファイナルでも日本勢初制覇した。
今季はコンディションの調整に苦労しながらも、好成績を収めてきた。昨年7月から今年5月へかけては11連勝を記録。7月には今季世界5位(当時)の65メートル21をマークし、今大会へは世界ランク1位で臨んでいた。



