パリオリンピック(五輪)7人制ラグビー女子日本代表「サクラセブンズ」の原わか花(わかば、24=東京山九)が、初のメダルで恩返しする。
8日に都内で臨んだ男女代表会見後、12月開幕予定のリーグワンに新規参入するセコムのプロップ奥野翔太(24)との婚約を公表。8月下旬の結婚を前に、2度目の五輪でトライ量産を誓った。俊足自慢で愛称は「新幹線娘」。21年東京五輪最下位から、世界を驚かせる。
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左手薬指に指輪をつけ、原は心から感謝を示した。
「ラグビーのアドバイスももらいますし、心の支えになっています。これまでの感謝を彼や、(出身地)新潟、応援してくださる皆さんに届けたいと思います」
別々の場で楕円(だえん)球を追いながら、婚約者は支えてくれた。同い年の奥野は大阪・常翔学園高から帝京大へ進み、大学日本一を経験。島根・石見智翠館高2年時のニュージーランド留学で知り合い、数年後の再会から交際に発展した。パワー自慢の奥野に対し、自身の武器はスピード。慶大2年時に早朝のテレビアニメ「新幹線変形ロボ シンカリオン」に夢中となり、プレースタイルと重ねた愛称“新幹線娘”が定着した。カップルで魅力こそ対照的だが「お互いに高め合って、成長してこられた」と同じ競技を愛する。
失意の東京五輪から3年。チームは右肩上がりで成長した。22年夏に世界最高峰シリーズのコアチームに昇格。強豪国と競う大会の転戦が日常となり、23年トゥールーズ大会5位、24年シンガポール大会6位と表彰台が見えてきた。粘り強い防御で失点を抑える土台が築かれ「競った試合でトライを取るのは自分の強み」とチャンスは逃さない。
集大成の舞台は約8万人収容のフランス競技場。奥野も現地観戦を予定し、必ずや背中を押してくれる。
「これまでのサクラセブンズで、一番メダルが近いと思う。輝かしい舞台ですが、過ぎ去るのは一瞬。3日間で終わってしまう。積み重ねたものを発揮して、パリで桜を咲かせたいです」
7分ハーフの各試合。悔いは残さない。【松本航】
◆原わか花(はら・わかば)2000年(平12)1月6日、新潟市生まれ。市立新津第二中ではバレーボール部。テレビで見た全国大学選手権決勝でラグビーに魅了され、強豪の石見智翠館高で始める。慶大入学後はクラブチームの東京山九で活動。新幹線好きで「新幹線娘」「新幹線わかば号」などと呼ばれ、好きな車両は2階建てのE4系。俊足の一因は鬼ごっこ。ラグビーでスペースを突くと「ふと子どものころを思い出す」。156センチ、56キロ。



